連載

大迫力の17.3型モバイルディスプレイ、ASUS「ROG Strix XG17AHPE」を試すモバイルディスプレイの道(1/3 ページ)

テレワークなどで使うノートPCと組み合わせることで便利に使えるモバイルディスプレイだが、ASUSの「ROG Strix XG17AHPE」は、一般モデルよりワンサイズ大きい17.3型でバッテリーを内蔵した異色作だ。実機を細かくチェックした。

 テレワークの浸透などもあって注目されている、USB Type-Cで接続が可能なモバイルディスプレイだが、現在市販されている製品は、ほとんどが15.6型だ。前回紹介したアイ・オー・データ機器の「LCD-CF131XDB-M」のような13.3型や14.1型の製品も一部にはあるが、売れ筋の製品はほとんどが15.6型に限られている。

 今回紹介するASUSの「ROG Strix XG17AHPE」は、17.3型という、一回り、いや二回りは大きい画面サイズを有するモバイルディスプレイだ。17型クラスと言えば、かつてCRTディスプレイ全盛の時代に主流だった画面サイズ(ただしアスペクト比は異なる)であり、メインディスプレイとしての利用にも遜色のない大きさだ。

 メーカーからの借用機材を元に、実際の使い勝手をチェックしよう。なお、本製品はゲーミング用途とされているが、ここではビジネスユースも含めた汎用(はんよう)的な使い方での評価を行ったので、その点はご了承いただきたい。

advertisement

ASUS「ROG Strix XG17AHPE」。17.3型でフルHD(1920×1080ピクセル)表示に対応する、本体サイズは約399(幅)×250(奥行き)×10(厚さ)mm、重量は約1.06kgだ

もはや「サブ」ではない17.3型のモバイルディスプレイ

 本体をパッケージから取り出してまず驚くのは、その画面の大きさだ。17.3型という画面サイズは、あらかじめ分かっていたつもりでもやはり大きく感じる。何せノートPCでもこれだけの画面サイズは珍しいので当然だ。前回紹介したアイ・オー・データ機器の13.3型モデルと比べると親子ほども違っている。

 一方、重量は実測で1381gと、画面サイズを考えると意外に軽い。一般的に、15.6型サイズの製品は、カバーとの合計で1.5kg近くなる場合もあるので、かなり健闘している部類といえる。ちなみに内訳は、本体が実測で1089g、スタンド兼用カバーが292gということで、スタンド兼用カバーの軽さが目立つ。

 スタンド兼用カバーは、マグネットで本体に吸着するおなじみの方式で、スタンドの角度は2段階に変更できる。本体の背面にはマグネットで強く吸着するポイントが2カ所あり、そこに吸着させることによって角度を変更する仕組みだ。

 ただし吸着力は弱めで、かつカバー単体で300g弱もの重量があることもあり、ボディーを引っ張って位置を移動させようとすると、簡単に外れてしまう。特にボディー左右をつかんで持ち上げるとカバーがストンと落下しがちなので、移動時や収納時には気をつけた方がよいだろう。


製品本体。見た目はいたって普通だが、何せサイズはデカい

背面。スタンド兼用カバーを用いて立てる仕組みだ

今回組み合わせて使用する、レノボ・ジャパンの14型モバイルPC「ThinkPad X1 Carbon(2019)」との比較。その大きさが分かる

スタンド兼用カバーはマグネットで吸着させる一般的な方式だ

画面を保護する効果はあるが、全体をカバーするわけではないため、持ち歩きには保護ケースが別途必要だろう

本体とカバーを合わせた重量は実測で1381gだった。サイズを考えるとむしろ軽い部類だ

通常利用時。画面が大きいせいか、一般的な製品よりもやや傾斜しているように感じる

もう一段階倒すことも可能だ。いずれの場合も吸着力はあまり高くなく、移動させる時は注意が必要だ

 接続方式はUSB Type-CとHDMIの2択で、製品にはこの2本のケーブルが付属する。USB Type-Cで接続する場合はUSB Type-Cケーブル1本、HDMIで接続する場合はHDMIケーブルで接続した上で、USBで給電しながら、もしくは内蔵バッテリーで駆動することになる。

 ちなみに本製品には、USB Type-CをUSB Type-Aに変換するアダプターが付属しており、添付のUSB Type-Cケーブルの一端をUSB Aに変換することでPCのUSBポートやUSB充電器から電力の供給を受けられるが、この変換アダプターはUSB Type-Cにとって規格違反なので、原則使わないことをお勧めする(今回も検証していない)。


ハードウェア回りの付属品一覧。ケーブル2本とUSBアダプターに加え、写真にはないがUSB充電器も付属する

付属のアダプターを使うことでUSB Type-CをUSB Type-Aに変換できるが、規格違反ゆえ使わないことをお勧めする

 次に、画面回りをチェックしよう。

       | 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.