ニュース
MID展示は当たり前。IDF上海で「Moorestown」ボードが登場:Intel Developer Forum 上海 2008
Atom発表に合わせて日本でもサンプルが紹介されたMID。上海ではCESで紹介されたモデルが再登場。しかし、サプライズはMID以外で用意されていた。
肝心のMIDはほとんどが「CES」の再利用
別記事で紹介したIDF上海初日のキーノートスピーチでは、NettopとNetbook、そして、2008年の6月に登場すると予告されたMontevinaを紹介したデビット・パルムッター氏(米Intel 上級副社長 兼 モビリティグループ ジェネラルマネージャー)に続いて、アナンド・チャンドラシーカ氏(米Intel 上級副社長 兼 ウルトラモビリティグループ ジェネラルマネージャー)がMIDをメインとしたCentrino Atomの講演を行った。
その内容は別記事で紹介するが、ここではそのあとに行われたMIDプレスカンファレンス会場の展示と、キーノートでチャンドラシーカ氏が取り上げた「Moorestown」を画像で紹介しよう。
キーノートの最後で取り上げられた「Moorestown」。コイン大のSOC「Lincroft」(開発コード名)とI/O ハブの「Langwell」(開発コード名)を載せた基板のフットプリントはクレジットカードより小さくなる。その概要はIDF 2007ですでに紹介されているが、チャンドラシーカ氏はMooretownの基板サンプルを手にかざして聴衆に披露してくれた
期待されていたMIDだが、展示されているほとんどの製品は2008 International CESとほぼ同じだった。そのなかで、数少ない新顔が、先日開発表明されたパナソニックのTOUGHBOOK UMPCだ。会場にはフルキーモデルが展示されていたが、両手で持って親指タイピングをするには幅がちょっとばかり広すぎる
USIのMIDは、そのシンプルなスタイルがチャンドラシーカ氏の好みに合ったようで、壇上で紹介されたときも、やたら褒められていたのが印象的だった。筐体にExpressCard/34対応のスロットを内蔵するのがユニークだ
中国のメーカーであるaigoのMIDもCESからとくに変わっていない。同じ筐体を使ったGIGABYTEブランドモデルもIDF上海で展示されていたが、ほどよい小ささ、スライド式キーボードのピッチと打ちやすさ、Linuxベースゆえの動作の軽さ、整ったユーザーインタフェースなど、展示されているMIDの中では完成度が高いように思われた
日本のAtom発表会でも展示されていた富士通のAtom搭載のUMPC。プレスカンファレンスでビデオレターを寄せた富士通の五十嵐 一浩氏(経営執行役、パーソナルビジネス本部本部長)は、「2台目需要に応えるPCだ」とコメントしていた
2008 International CESでは抜群の存在感を示していた東芝のMIDだが、IDF上海のキーノートではわずかに1台が展示されていただけで、その後のプレスカンファレンスでは展示品を見ることはなかった
関連記事
- モバイルインターネット革命が始まる──Centrino Atom搭載MIDが展示
IDF上海の開幕に合わせて、ここ日本でもCentrino Atomを発表、同システムを備えた超小型デバイスが展示された。 - NettopもNetbookもNehalemもIntel G45も──実機が続々登場した事前展示
IDF上海2008の開幕前日、展示が予定されている注目製品を“ちょこっと”だけ見せてくれる「Showcase Sneak Peek」が行われた。 - 「小さく作って大きく使う」──IDF上海プレセッションで示された携帯デバイスコンセプト
春のIDFが上海で始まる。開幕を翌日に控えた4月1日、報道関係者に向けたプレセッションが行われた。 - Silverthorneは「1ワット2GHz駆動」を目指す
まもなく始まるISSCC(国際固体回路会議)でIntelは多数の論文を発表する。そのなかには、“Silverthorne”に言及するものも用意される。 - 北京を旅するなら「Menlow」をお供に──Intel CEOのCES基調講演
Intelの基調講演と聞くと「技術的優位性を力強くアピール」するイメージが強いが、デジタル家電の祭典であるCESでは「分かりやすくて面白い」内容で聴衆を楽しませてくれた。 - DDR3への移行はいつ?──IDF 2007で読む「メモリ」「ワイヤレス」のトレンド
大きなインパクトはないものの、細かいアップデート情報で今後のトレンドが把握できた今回のIDF。最後のリポートでは展示会場を中心に紹介したい。 - 「3.0」世代の新規格が明らかに──IDF 2007基調講演から
IDFでは、CPUやプラットフォームに限らない、開発中の新しい技術規格も紹介される。2007年のIDFで取り上げられたのは「USB」「PCI Express」の次世代規格だ。 - WiMAXとMoorestownで広がるモバイルデバイスの行動圏
IDF 2007の2日めは「モバイル・デイ」がテーマだった。ここでは、ノートPC、UMPC、新しいカテゴリの小型デバイス、そしてWiMAXに関するIntelの発言をまとめていく。 - 「Nehalem」が動いたっ!──IDF初日基調講演から
年2回の開催から年1回となったIDF(北京は特別版ということで)。そのおかげで内容も充実している。リポート第2弾は「Penryn」「Nehalem」をカバーしよう。 - ムーアの法則が終わる日──ゴードン・ムーア氏特別講演から
Intel Developer Forum 2007が9月18日(米国時間)から始まった。初日はIntel CEOの基調講演などが行われたが、IDF 2007の第一報は「インテルといえばこの人」が登場した特別講演からお届けしよう。 - 中国人にUMPCは売れるのか
先日の北京IDFでUltra Mobileプラットフォームについてのスピーチが行われた。でもさ、開催国の中国でこれ売れるのかな。 - PCI Express拡張規格「Geneseo」最新情報クイックレビュー
米Intelフェローのアジェイ・バット氏は17日、IDF 2007 Beijing開催前夜の報道陣向けブリーフィングでPCI Expressの拡張規格に関する最新情報を公開した。 - 45ナノメートル以降のプロセス技術をひもとく──マーク・ボーア氏基調講演
Intel上級フェローのマーク・ボーア氏が、IDF 2007 Beijingで製造プロセス技術の解説を行ない、同社の技術的なアドバンテージをアピールした。 - “Intel Inside”を家電にも──エリック・キム氏基調講演
家電向けのSoC「Intel CE 2110メディアプロセッサ」がついに登場した。“Intel Inside”がPC分野以外にも突き進む。 - Intelにとっての「You」は中国……か
Intel CTOのジャスティン・ラトナー氏による基調講演では、中国とIntelの密接な関係を示すデモが数多く行われた。 - ノートPCの普及とともにモバイルアーキテクチャも進化──IDFがいよいよスタート
IDF Beijing(北京)2007の開幕前夜となる16日、インテルのムーリー・エデン氏が現在のモバイル・プラットフォームを取り巻く状況と将来の展望について語った。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.