ソニーが新型「VAIO P」を発表――デザイン一新、タッチパッド追加、加速度/地磁気/照度センサー内蔵:2010年PC夏モデル(2/2 ページ)
4月28日から展開中のティーザー広告で予告された「VAIO New Ultra Mobile」とは、初のフルモデルチェンジとなる新型「VAIO P」だった。5月22日に発売される。
店頭モデルは標準でWiMAXを搭載、EvernoteやPS3との連携も
標準仕様モデルの基本スペックは、CPUにAtom Z530(1.6GHz)、チップセットにグラフィックス機能のIntel GMA 500を統合したIntel SCH(System Controller Hub) US15W、メインメモリに2GバイトのDDR2-533 SDRAM(オンボード/増設不可)、データストレージに64GバイトのSSD(Ultra ATA)を採用する。
従来同様、液晶ディスプレイは8型ワイドパネルを搭載し、1600×768ドットと横に長い高解像度表示が可能だ(同社はウルトラワイドと呼ぶ)。液晶ディスプレイは画面とフレーム部が継ぎ目なくフラットにつながったフラッシュサーフェスデザインとなっている。初期設定のdpi設定をWindows 7標準の96dpiから大きめの120dpi(125%)に変更することで、文字の視認性を向上した。
ネットワーク機能はIEEE802.11a/b/g/nの無線LAN(最大送信300Mbps/最大受信150Mbps)とWiMAX(最大送信13Mbps/最大受信3Mbps)、Bluetooth 2.1+EDRを標準装備。インタフェースは2基のUSB 2.0、ヘッドフォン、専用I/Oコネクタ、SDHC対応SDメモリーカードスロット、PRO-HG対応メモリースティックデュオスロット、有効画素数31万画素のWebカメラを搭載する。専用I/Oコネクタに接続するオプションのアダプタを使うことで、アナログRGB出力と1000BASE-Tの有線LANもサポートする。
内部基板の奥行きを約6ミリ削ってバッテリーの奥行きを伸ばし、バッテリーの容量はアップ(標準バッテリーで7.4ボルト 2100mAh/16ワットアワーから7.4ボルト 2500mAh/19ワットアワーに増量)した。これにより、バッテリー駆動時間は従来の標準仕様モデル(Windows 7搭載)と比較して、標準で1.5時間増の約5.5時間、オプションのLバッテリー装着時で3.5時間増の約11.5時間に延びている。
本体サイズは245(幅)×120(奥行き)×19.8(高さ)ミリ、重量は約619グラムだ。従来の標準仕様モデル(Windows 7搭載)と比較して、本体サイズは据え置きで、重量は10グラム増となっている。
OSは32ビット版のWindows 7 Home Premiumをプリインストールする。付属ソフトでは新たに「Evernote for VAIO」と「リモートキーボード/リモートプレイ with PlayStation 3」を用意。Evernote for VAIOでは、内蔵Webカメラで直接画像ノートを撮影できるウェブカムノート機能や、Quick Web AccessでWebクリップが行えるウェブクリッパー機能が利用できる。リモートキーボード/リモートプレイ with PlayStation 3では、VAIO P上でのプレイステーション 3の画面表示と文字入力を含む操作、インターネット接続などが可能だ(4月22日リリースのプレイステーション 3最新システムソフトウェアVer.3.30が必要)。
直販モデルではチップセットの強化や限定カラーの選択が可能
直販のVAIOオーナーメードモデルでは、CPUに高クロックのAtom Z 550(2.0GHz)/560(2.13GHz)も用意。今回追加されたZ560を選んだ場合は、チップセットもIntel SCH US15Xに切り替わり、グラフィックスコアのクロックがUS15Wの200MHzから266MHzにアップする。Z560とUS15Xは6月末にCTOメニューへ追加される予定だ。
データストレージは128Gバイト/256GバイトのSerial ATA SSD(Ultra ATA変換によりチップセットと接続)、OSは32ビット版Windows 7 Professional、無線WAN、WiMAXの有無、IEEE802.11b/g/nの無線LAN(WiMAX選択時は11a/b/g/nに固定)、Webカメラの有無、ノイズキャンセリングヘッドフォンの有無、英字キーボード/かな文字なし日本語キーボード、ワンセグチューナーの有無(無線WANと同時選択不可)も選択できる。
無線WAN機能はNTTドコモのFOMA HIGH-SPEED(受信最大7.2Mbps/送信最大5.76Mbps)に加え、日本通信の「b-mobile Doccica」も新たにサポート。無線WAN機能を選ぶと、b-mobileのSIMカードをセットした状態で出荷される。
ボディカラーは直販限定のブラックとグリーンを用意したほか、ブラッククロコダイル柄(プラス3000円)が選択可能だ。
専用オプションも豊富に用意
VAIO P向けのオプションとしては、キャリングポーチ各色(1980円)、シリコンケースとハンドストラップのセット各色(4980円)、Bluetoothレーザーマウス(6480円)、District UNITED ARROWSとFelisiのコラボレーションによる専用ケース(1万5000円)も同時発売する。さらに、District UNITED ARROWSとJAS-MBのコラボレーションによる専用ケース(4万円)も近日発売する予定だ。
- 分解記事はこちら→完全分解×開発秘話:「VAIO P」の新ボディをいきなり丸裸にする
VAIO P店頭モデルの概要(その1) | ||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
シリーズ名 | モデル名 | タイプ | 従来比較 | CPU | メモリ | SSD | OS | 実売 |
VAIO P | VPCP119KJ/D(オレンジ) | 1スピンドル | フルモデルチェンジ | Atom Z530(1.6GHz) | 2048MB(DDR2) | 64GB | 32ビット版7 Home Premium | 10万円前後 |
VPCP119KJ/P(ピンク) | 1スピンドル | フルモデルチェンジ | Atom Z530(1.6GHz) | 2048MB(DDR2) | 64GB | 32ビット版7 Home Premium | 10万円前後 | |
VPCP119KJ/W(ホワイト) | 1スピンドル | フルモデルチェンジ | Atom Z530(1.6GHz) | 2048MB(DDR2) | 64GB | 32ビット版7 Home Premium | 10万円前後 | |
VAIO P店頭モデルの概要(その2) | ||||||||
シリーズ名 | モデル名 | 液晶 | 解像度 | チップセット | 光学ドライブ | GPU | テレビ機能 | 重量 |
VAIO P | VPCP119KJ/D(オレンジ) | 8型ワイド | 1600×768 | Intel SCH US15W | − | チップセット内蔵 | − | 約619グラム |
VPCP119KJ/P(ピンク) | 8型ワイド | 1600×768 | Intel SCH US15W | − | チップセット内蔵 | − | 約619グラム | |
VPCP119KJ/W(ホワイト) | 8型ワイド | 1600×768 | Intel SCH US15W | − | チップセット内蔵 | − | 約619グラム |
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