MSIブースで「Sketch Bookのコンセプト」を知る:COMPUTEX TAIPEI 2010(3/3 ページ)
COMPUTEX TAIPEI 2010が開幕して展示ブースも公開された。MSIブースで確認した「Sketch Book」続報と「GUS」の詳細、「3DMark 11」世界初デモを紹介する。
なぜ、AMDとiZ3Dの立体視技術を選んだのか?
液晶一体型PC(AIO)で立体視表示に対応した「AE2420 3D」では、MSIの資料で紹介された「3D Station technology」と立体視技術にNVIDIAではなくAMDを選んだ理由について説明があった。AE2420 3Dの立体視技術は、AMDのRadeonシリーズとiZ3Dの「3D Stereoscopic Driver」によるシャッター式がベースになっている。しかし、立体視対応サングラスはAMDと台湾ベンダーの「CMO」が協同で開発しており、MSIがAMDとiZ3Dの立体視技術とCMOの立体視対応サングラスを同社のAIOに最適化して実装させた。それぞれのベンダーが開発した技術をPCに統合する部分を指して、MSIは「独自の3D Station Technology」と呼んでいる。
すでに、多くの製品に採用されて先行するNVIDIAの3DVisoinでなく、AMDとiZ3Dがベースの立体視技術を採用した理由についてMSIは、「もともと、AIOにはコストパフォーマンスを重視してMobility Radeonシリーズを採用している。加えて、NVIDIAの3DVisionより画質が高く、ドライバのサポートもいい」と述べたのに加えて、「NVIDIAの3DVisonでは、GPUからサングラスまでNVIDIAの製品を使わなければならない。MSIとしては、GPUとサングラスの組み合わせを自由に選びたかったので、その可能性を残しているAMDの技術を採用した」と説明した。
MSIが開発を進める“次世代”UI
MSIのブースでは研究開発部門で進めているプロジェクトも紹介されている。その中の1つが、ユーザーのアクションで離れたPCを操作するマンマシンインタフェースだ。これは、PCに設置したカメラでユーザーの腕の動きを識別してPCの操作を行うものだ。ユニークなのは、2台のカメラを利用して距離を認識し、特定の距離で行われた腕の動きだけを検知して、ユーザー以外の動きを無視する仕組みを取り入れたところだ。
開発担当者は、「あと3〜4カ月である程度の成果を出して、2010年にはこの技術を導入したノートPC、もしくは、AIOをリリースしたい」と述べている。
関連記事
- 「COMPUTEX TAIPEI 2010」で何が飛び出す?
iPadの登場によりNetbookなどの苦戦がうわさされるPCメーカー。台湾PCベンダーの「新兵器」をこの特集でチェック! - MSI がタブレットPC「Wind Pad」やコンセプトモデル「Sketch Book」などを公開
COMPUTEX TAIPEI 2010は6月1日から始まる、が、前日から多数の事前発表会が行われた。MSIは、タブレットPCや立体視PCのほか、ユニークなコンセプトも披露した。 - ASUS プレスカンファレンスで「Eee Pad」「Eee Tablet」が登場
ASUSがCOMPUTEX TAIPEI 2010で行ったプレスカンファレンスの主役も、やはり「タブレット」だ。まずは、多彩な「Eee Pad」と「Eee Tablet」の姿を紹介しよう - 「大事なのはゲーム?サウンド?」──MSI“DYNAUDIO”ハイエンドノートPCの真意
MSIが「2010年イチオシ!」のハイエンドノートPC「GT660」は日本市場でも登場する予定だ。ここでは、その細部をデバイスマネージャーでチェックする。 - デュアルディスプレイノートPCでMSIが想定する意外な“使いかた”
CeBIT 2009で「なんか“DS”みたい」と注目されたASUSのデュアルディスプレイノートPC。今回はMSIから2モデルが展示された。その概要とコンセプトを聞いた。 - MSI の「効能首選 影音極致」な次世代モデルが“ずらり”と並ぶ
CeBIT 2010はまだ始まらない。だが、一部のメーカーではすでにカンファレンスが始まっている。PCベンダーのMSIも「開幕前日」に展示ブースを関係者に公開した。 - MSI の“薄っ!”ノートPC「X-Slimシリーズ」、CULVやWiMAX内蔵モデル登場に期待
MSIブースに主流のNetbookやノートPC、液晶一体型PCの各モデルがずらりと展示。HSPAやWiMAX内蔵、CULVモデル、“7”入りデモ機などにも人気が集まっていた。 - 種類が増えた「P55マザー」は遊び心で勝負──MSIブースPCパーツ編
COMPUTEX TAIPEI 2009がいよいよ始まった。今年のインテル製チップセットは“限定解禁のP55”に注目だ。MSIのブースで「動くLynnfield」とともにチェックしよう。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.