本体の薄さはキーボードに優先する──Lenovo幹部が語る“これからのThinkPad”:アジア太平洋州とラテンアメリカのトップがTokyoに(2/2 ページ)
2012年になって、ThinkPadはその姿を大きく変えた。「ThinkPadのコンセプトは変わらない」と内藤氏は語るが、その思いはLenovo全体で共通なのだろうか。
Lenovo過去最大のローンチイベントでIdeaPad YOGAをアピール
ワールドワイドでコンシューマーシリーズ、特にIdeaシリーズのマーケティングを取りまとめるレイノルズ氏は、コンシューマー市場におけるLenovoのポジションが、デスクトップPC部門でHewlett-Packardを抜いて第1になったことや、ワールドワイドでPCベンダー第3位のシェアを確保したこと、そして、過去12カ月連続で業績が成長していることを紹介した。
レイノルズ氏は、Ideaシリーズの注目モデルとして、Ultrabookの「IdeaPad U300s」、液晶一体型PCでディスプレイが水平になる「IdeaCentre A720」、そして、2012 Internarional CESで公開して、今後発表する予定の「IdeaPad YOGA」を取り上げている。特に、IdeaPad YOGAは、ダブルヒンジを採用した液晶ディスプレイを底面側に360度回転することで、スレートタイプのタブレットPCとして利用できる変形機構で多くの関係者やユーザーが注目していると説明する。
レイノルズ氏は、IdeaPad YOGAの仕様についても言及している。すでに、2012 Internarional CESで明らかになっている部分もあるが、10点同時対応マルチタッチや13.3型ワイド液晶ディスプレイの搭載、第3世代Coreプロセッサー・ファミリー世代のCore i7シリーズの採用、システムメモリの容量は8Gバイト、そして、ボディの厚さが16.9ミリで重さは1.43キロであること、実売予想価格が最小構成で999ドル、8時間以上のバッテリー駆動を目指すことを紹介している。なお、Lenovoは、Windows 8の正式発表を受けて、大規模なIdeaPad YOGAのローンチイベントを行う計画だが、製品の出荷時期については、それぞれの国における市場動向に合わせて開始するとしている。
ThinkPad Tablet 2はWindows 8 Proモデルを用意する
リウ氏は、担当するタブレットデバイスから注目モデルを紹介し、9型ワイド液晶ディスプレイを採用して、CPUにTegra 3(動作クロックは1.2GHz)を搭載する「IdeaTab A2109」、10型ワイド液晶ディスプレイを搭載して重さが580グラム、本体の厚さが8.7ミリで、キーボード搭載ドッキングステーションが利用できる「IdeaTab S2110」、そして、“Medfield”世代のAtom SoCを採用する「ThinkPad Tablet 2」を取り上げた。
ThinkPad Tablet 2は、すでに海外で一部の仕様とともに発表しており、日本でもその姿を(短時間ながら)公開している。リウ氏が示した資料では、10.1型ワイド液晶ディスプレイを搭載して、解像度は1366×768ドット。OSはWindows 8(採用するエディションは、クライアントのニーズに合わせて“異なる”と説明している)を導入する。本体の重さは650グラムで、本体の厚さは10ミリ以下になるという。HD対応Webカメラを本体の表側と背面側に内蔵するほか、無線LAN、3Gなどの無線接続を利用できる。また、本体には指紋センサーとNFC機能を内蔵する。バッテリー駆動時間は10時間程度(Webページ連続アクセスで)になる見込みだ。
関連キーワード
レノボ・ジャパン Ultrabook「IdeaPad U300s」など | ThinkPad | レノボ | Windows搭載タブレット(10.1型クラス) | IdeaPad | ThinkPad X | ThinkPad X1 Carbon | Ultrabook | ThinkPad Tablet | Windows 8 | タブレットPC | 協業 | IdeaTab | NEC レノボ・ジャパン グループ | ノートPC | ユーザーエクスペリエンス | Medfield | モバイルPC
*** 一部省略されたコンテンツがあります。PC版でご覧ください。 ***
関連記事
- 大和の技術者が語る「ThinkPad X1 Carbonのここがすごい」
軽くて薄くて大画面高解像度ディスプレイ搭載で頑丈なThinkPad X1 Carbon。なぜ、そんなことが可能になったのか。その理由をヤマトの技術者が語った。 - 「ThinkPad X1 Carbon」が薄く軽くなった理由
レノボ・ジャパンが8月29日に行った製品説明会では、ThinkPad X1 Carbonにとどまらず、内藤氏が“ThinkPad開発の20年”を振り返り、歴代ThinkPadも集結した。 - 待っていました! 「ThinkPad X1 Carbon」日本登場
レノボ・ジャパンは、8月29日に「ThinkPad X1 Carbon」を発表した。さらにコンパクトになったX1は、ThinkPadで日本市場初のUltrabookとして登場する。 - ThinkPadが発売20周年 LenovoがWindows 8タブレット「ThinkPad Tablet 2」を発表
LenovoはThinkPad20周年を記念して、既に発表しているUltrabook「ThinkPad X1 Carbon」と「T430u」に加え、Windows 8搭載タブレット「ThinkPad Tablet 2」を発売する。 - 「一体どうなるのかとの不安、この1年で払拭できたと思う」──NEC+レノボのPC事業合弁、好調をアピール
NECとレノボのPC事業合弁会社、NEC レノボ・ジャパングループ発足より1年、国内シェア向上、年間出荷台数・売上高もそれぞれ前年比伸長など、好調さをアピール。NEC米沢事業場でのThinkPad製造開始など、それぞれのメリットを生かした合弁事業展開の方向性を説明した。 - ThinkPad全シリーズで“Ivy Brigde”と”6段キーボード”採用モデル
レノボ・ジャパンは、6月5日にThinkPadシリーズの新モデルを発表した。W、T、L、Xの各シリーズで“Ivy Bridge”世代のCPUを採用する。 - レノボ・ジャパン、米沢事業所で“Thinkプロダクツ”一部モデルの生産を検討
レノボ・ジャパンは、現在中国で行っているThinkPad、ThinkCentreの生産を、法人向けの一部モデルで米沢事業所に移行する検討作業を開始した。 - 「IdeaPad YOGA」の形を“グリッ”と変える
Lenovoは、1月9日(現地時間)に米国で行った説明会で、新モデル「IdeaPad YOGA」を公開した。“YOGA”という名前に相応しい特徴を持つユニークな姿を紹介しよう。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.