“Intel Inside”なAndroidタブレットの実力は?――「Fonepad ME371MG」を試す(後編):バッテリーの持ちもチェック(2/2 ページ)
3G通話が可能な7型Androidタブレット「Fonepad ME371MG」のレビュー後編は、内蔵するインテル製SoC「Atom Z2420」の実力やバッテリー動作時間をチェックする。
バッテリー動作時間は十分、プリインアプリも充実
内蔵リチウムポリマーバッテリーの容量は3.7ボルト/4270ミリアンペアアワーで、バッテリー動作時間は約11.5時間としている(Wi-Fi通信時の場合。3G通信時は9.5時間)。同様の基準(輝度100カンデラ/平方メートル、720pの動画を連続再生した場合)でNexus 7は約9.5時間(カタログ値)動作する。
実測のバッテリー動作時間は、動画再生アプリ「mVideo Player」を使ってMPEG-4 AVC/H.264(Baseline Profile)形式の1080p動画ファイルを再生させて調べた。ディスプレイの輝度は50%、Wi-Fiオン、音量50%の環境下で、満充電からバッテリーがなくなるまで約9時間動作した。使い方にもよるが、移動中や出先で使う場合ならば、一日中外出するような日でも、バッテリーの心配をする必要はなさそうだ。
付属のACアダプタは、サイズが49(幅)×49(奥行き)×27(高さ)ミリ(プラグの出っ張りを含めると奥行き60ミリ)で、重量が約50グラムと軽量だが、プラグ部分が張り出して収納できないところは惜しい。AC接続時の充電時間は約4時間としている。
プリインストールアプリは、アプリの起動をパスワードでロックできる「AppLocker」、画像を管理する「ASUSスタジオ」、画像の加工を行う「MyPainter」、キーボードと手書き入力でメモが書ける「SuperNote Lite」、オンラインストレージ「WebStorage」などをそろえた。WebStorageは容量5Gバイトを制限なく利用できる。日本語入力ソフトは富士ソフトの「FSKAREN」だ。
SIMロックフリー端末として有力な1台
7型タブレットは動画や電子書籍を見るのに適した画面サイズであり、片手で持てる大きさと重量も魅力だ。Nexus 7やiPad miniなど人気が高い製品もある一方で、1万円程度で購入できる低価格帯の製品も多い(参考連載→2013年春版 7型タブレット横並びチェック)。
タブレット単体としてみても、実利用には十分なスペックを備えており、SIMロックフリーで3万円弱……と考えればコストパフォーマンスは悪くない。本機のライバルとなるNexus 7の3Gモデル(32Gバイトモデル)も実売価格は同等だ。スペックはやや劣るものの、通話機能やmicroSDHCカードへの対応、アウトカメラの搭載といったアドバンテージもある。SIMカードの入手方法については、下記の記事を参考にしてもらいたい。
とはいえ日本で普通に購入できる、SIMロックフリーでVoIPアプリではない3G通話が可能な7型Androidタブレットは珍しい。通話機能ならMEDIAS TAB N-06Dという例はあるが、こちらはSIMロックがかけられた端末だ。タブレットをスマートフォンではなく、「これ1台ですべて済ませたい」と考える人に向くといえるだろう。
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