今そこにあるディスプレイの問題を解決して新世界へ――これがEIZO「4K」モデルの実力だ!:まだ早い? もう買い時?(3/3 ページ)
徐々に数を増やしつつあるPC向け4Kディスプレイ。先物買いの印象があるかもしれないが、ディスプレイに関するさまざまな問題を解決し、極上の表示環境が得られる「先進的かつスマート」な選択肢なのだ。特にEIZO初の4Kディスプレイ「FlexScan EV3237」は、長い目でディスプレイ選びを考えた場合、有力候補に挙げられる。
Q 長く安心して使える高品位なディスプレイが欲しいが、何を選べばいい?
A このクラスの大画面ディスプレイは、安くない買い物なので、長期に渡って安心して使用できるものを選びたいと思うのは当然だ。この点においてもFlexScan EV3237はしっかりと要件を満たしている。
保証期間は長期の5年に及び、期間内は引き取り料金、修理費用が無料だ。また、保証期間に関わらず、故障した場合には代替機を無償で貸し出してくれるのもありがたい。そして4Kディスプレイであれば、保証期間の切れる5年後でも陳腐化せずに現役で使えるのだ。
FlexScan EV3237に接続するPCの注意点
PCと4Kディスプレイの接続は、それほどハードルの高いものではない。PCにHDMI 1.4以降のHDMI端子が搭載されていれば、リフレッシュレート30Hzでの4K表示が可能だ。
しかし、4Kでリフレッシュレート60Hz(4K@60Hz)の表示を行うとなると、いくつかの制約が伴う。大前提となるのはインタフェースがDisplayPort 1.2以降であることだ。4K@60Hzの表示には16Gbpsもの太い伝送帯域が必要になる。これだけの伝送帯域になると、DVI(デュアルリンクも含めて)はもちろん、HDMI 1.4でも届かない。
HDMI 1.4の伝送帯域で4K@60Hz信号を送るためのHDMI 2.0 Level Bという規格も用意されているが、こちらは色深度がYUV 4:2:0となっており、色がにじむため、ディスプレイ表示には向かない。HDMIでの4K@60Hz信号伝送には、HDMI 2.0 LEVEL Aを待つこととなる。このため、現状で4K@60Hz表示にはDisplayPort 1.2が唯一の手段となるわけだ。
インタフェース以外で4K@60Hz表示のための制約は、ディスプレイ製品によって異なるが、FlexScan EV3237に限っては基本的に問題ない。DisplayPortでの4K@60Hz信号の伝送方式としてSST方式(Single Stream Transport)を採用しており、特別な設定なしに4K表示が可能だからだ。ただし、一部にDisplayPort 1.2搭載でSST非対応のグラフィックスカードも存在するため、念のため購入時に確認したほうがよいだろう。
一方、他社製品では伝送方式としてDisplayPortのMST(Multi-Stream Transport)を使用しているものもあり、これによる制約を受ける。MST方式では4Kの信号を2系統(1920×2160ピクセルの2画面)にして送るため、グラフィックスドライバのストレッチ機能(AMD EyeFinityなど)を使って1画面にまとめて表示することが必要だ。
GPUの4Kディスプレイ「FlexScan EV3237」対応状況 | ||
---|---|---|
メーカー | 製品 | DisplayPort(3840x2160ピクセル/60Hz) |
AMD | Radeon HD 7700以降 | ○ |
Radeon R7以降 | ○ | |
Fire Pro Wシリーズ以降 | ○ | |
NVIDIA | GeForce GTX 650以降 | ○ |
Quadro Kシリーズ以降 | ○ | |
Intel | HD Graphics 4200以降 | ○ |
Apple | Mac Pro(Late 2013、OS X 10.9.3以降) | ○ |
※記事初出時、表の内容が古い情報だったため、修正しました |
ただし、現状で4K@60Hz表示にそこまでこだわる必要があるのかという疑問は残る。4K@60Hzの動画再生にはかなりのハイパワーが必要で、4Kの60Hz映像ソース自体がまだほとんどない。ゲーム用途もPC側の性能がとても追いつかないだろう。それでもマウスカーソルやスクロールといった日常操作で、60Hz表示は30Hz表示より滑らかだ。30Hz表示でも特に困らないだろうが、先々のことを考えれば、4K@60Hz対応製品のほうが安心感がある。
接続したら次はスケーリングの設定だが、Windows 8.1の場合は「デスクトップのカスタマイズ」→「ディスプレイ-テキストやその他の項目の大きさの変更」で行える。プリセットは「小-100%」(96dpi)、「中-125%」(120dpi)、「大-150%」(144dpi)が始めから見えるほか、カスタムサイズの変更オプションに「特大-200%」と「超特大-250%」も用意されている。FlexScan EV3237の画素密度は約140ppiなので、「中」もしくは「大」を選択しておけばよいだろう。
高精細と大画面の両立がかつてない快適さを生む
以上のようにEIZOのFlexScan EV3237は、4Kによる高精細表示、31.5型ワイド画面による作業スペースの広さをうまく両立できる画素ピッチとなっており、どちらのニーズにも応えてくれる。4Kという高解像度をPCで利用しやすい絶妙な画面サイズだ。
最近は低価格重視で視野角が狭いTNパネルを用いた4Kディスプレイも見られるが、FlexScan EV3237は広視野角のIPSパネルを搭載し、角度によるコントラストや色味の変化を最小限に抑えている。もちろん、EIZO独自の高画質化技術、疲れ目対策技術をこれでもかと搭載しており、4Kや大画面を抜きにした液晶ディスプレイとしての基本性能も高い。
高精細と大画面が生かせるCADやデイトレードをはじめ、一般ビジネス用途、カラーマネジメントまでは必要ないが高解像度環境を求めるクリエイティブ用途、さらにはPC中上級者のホビー用途まで、さまざまなシーンでフルHD級のディスプレイとは一線を画す快適さが得られるに違いない。
気になる価格は、EIZOダイレクトの直販価格で19万9800円(税込)だ。さすがに高価だが、ハイエンドクラスの大画面・高精細ディスプレイを求める層は、やはり品質や使い勝手の優先順位が高く、導入コストはある程度許容するというユーザーが多いはず。FlexScan EV3237は、こうしたユーザーにとって朗報と言える正統派のハイエンドモデルであり、現状で4Kディスプレイに求められる要素を網羅した完成度の高い1台だ。
中長期で安心して使える高品位な大画面・高精細ディスプレイを探しているならば、FlexScan EV3237は筆頭候補に挙げられるだろう。
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提供:EIZO株式会社
アイティメディア営業企画/制作:ITmedia PC USER 編集部/掲載内容有効期限:2014年9月30日
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