月20ドルでWindows 10とOffice 365+αが使える「Microsoft 365」の狙いとは?:鈴木淳也の「Windowsフロントライン」(2/2 ページ)
「Microsoft 365」という名前からMicrosoftの本気が伝わってくる新サービスが発表された。同社はクラウドとサブスクリプションモデルでWindowsの世界を今後どう描こうとしているのだろうか。
強化されるクラウド製品のビジネスツール群
Inspireはパートナーイベントだが、ソリューション再販売パートナーの名称がクラウドソリューションプロバイダー(CSP)とされているように、近年のMicrosoftのパートナー戦略はクラウドと密接に結び付いている。そのため、既存製品でもユーザーのクラウド利用の実体に合わせた形で少しずつポリシーが修正されている点に注目したい。
今回のInspireにおいても、Windowsの仮想化利用におけるライセンスを緩和し、CSP経由で提供されるOSライセンスについて5パターンの仮想化対応が発表されている。
2017年9月6日以降、ユーザーはCSPを介して5つのパターンからWindows 10の仮想化利用のライセンスが得られるようになり、デバイスに縛られずに好きな環境からWindows 10の仮想マシンを実行可能になる。例えば、Windows 10 Enterprise E3では仮想化利用の有無を選択可能となる他、Windows 10 Enterprise E5やMicrosoft 365 Enterpriseのようにサブスクリプション契約ユーザーは自動的にライセンスが付与される。
生産性ツールやビジネスツールについてもアップデートが行われている。Office 365 Business Premiumでは、メールマーケティング用の「Microsoft Connections」、ビジネス情報をGoogle、Facebook、Yelpなどのサービスに登録する「Microsoft Listings」、請求書処理を行う「Microsoft Invoicing」の3つのアプリケーションが新たに追加された。また、別製品として提供されていた、自動車の交通費精算を自動で行う「MileIQ」がOffice 365 Business Premiumで利用できるようになり、ツールが順次拡充されている形だ。
なお、2017年4月に発表されていた「LinkedIn Sales Navigator」と「Dynamics 365 for Sales」の連携が、Microsoft Dynamics 365の2017年7月版アップデートで利用できるようになる。これは、MicrosoftがLinkedInを買収してから初めての両社製品のコラボレーションだ。2016年時点では「買収が完了していないため、具体的なコラボレーション内容については言及しない」としていたものが、ようやく動き出した形となる。
今後もこうした融合は徐々に進むとみられる。同社が2017年9月に開催するイベント「Ignite 2017」でも何らかの発表があるかもしれない。
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