GPUとCPUは「維持」と「待ち」が多かった2024年:2024年のアキバまとめ【前編】(1/4 ページ)
PCパーツの花形といえるグラフィックスカード。GeForceはそこで主流を「維持」し、枯渇すれば自作全体の「待ち」の空気を生んだ。一方、CPUはIntelとAMDの両陣営で、共に登場「待ち」、潤沢「待ち」の時期が目立った。
グラフィックスカードのトレンドはNVIDIAのGeForceが作る――長らく続く常識は1年を通して揺らぐことがなかった。
各年のアキバまとめ
GeForceはSUPERシリーズで堅調をキープ そして次の世代に向かう
ウルトラハイエンドクラスは、2022年10月に登場した「GeForce RTX 4090」が不動で存在感を放ち続けている。1月には液体金属を採用した水冷式カード「ROG Matrix Platinum GeForce RTX 4090 24GB GDDR6X(ROG-MATRIX-RTX4090-P24G-GAMING)」が約60万円で登場するも、発売日に売り切れるショップが続出。自作PCにかける予算の天井を破壊する力を誇示した。
ハイエンドクラスは1月中旬に登場した「GeForce RTX 4070 SUPER」搭載カードを皮切りに、1月末に「GeForce RTX 4070 Ti SUPER」、2月初旬に「GeForce RTX 4080 SUPER」が加わり、新たな顔ぶれで売り場をにぎわせている。
それぞれ“SUPERなし”のGPUよりワンランク上の性能を誇り、その後のハイエンド市場を牽引したが、入荷直後の反響は“SUPERなし”カードの価格や供給具合によってまちまちだった。
9万6000円弱〜13万円超で登場したGeForce RTX 4070 SUPERは「少し頑張れは上の4070 Tiに手が届く」と様子見され、16万3000円弱〜23万円前後で登場したGeForce RTX 4080 SUPER搭載カードは「高騰と枯渇が目立つRTX 4090と違って、現実的に選べるウルトラハイエンドとして」順調にヒットを飛ばしている。
以降もM.2 NVMe SSDスロットを備えるRTX 4060 Tiカード「Dual GeForce RTX 4060 Ti SSD OC Edition 8GB GDDR6」や、NoctuaとASUS JAPANがコラボした「ASUS GeForce RTX 4080 SUPER 16GB GDDR6X Noctua OC Edition」など、話題を集めるグラフィックスカードは複数登場したが、新たなGPUが加わることはなかった。それでも「ゲーム用途なら圧倒的にGeForceです」という評は変わらない。
そして秋頃になると、ハイエンドクラス以上の品薄傾向は深刻になっていった。電気街でも定着した感のある11月下旬のBLACK FRYDAYセールの折には、「RTX 4070 Ti SUPERより上のカードは全然入ってこなくなりました」とのショップの悲鳴も聞かれるようになった。
ある店員氏は「2025年の年初には次の世代のウルトラハイエンドが出るというウワサもあります。実際それを待っている人もいるみたいですが、困るのはハイエンドクラスを望む人達。次が出るにしても間が空くはずなので、その間に選べるカードが売り場からなくなる可能性がありますから」と話していた。
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