GMOインターネット、アクロディアの筆頭株主に――共同でAndroid向けアプリマーケットを展開
GMOインターネットとアクロディアが、資本、業務提携することで合意。両社の強みを生かしたAndroid端末向けアプリマーケットの早期立ち上げを目指す。
GMOインターネットは9月6日、携帯端末向けミドルウェアを手がけるアクロディアと資本、業務の両面で提携し、共同でAndroid端末向けアプリマーケット事業を展開すると発表した。GMOインターネットは、アクロディアが第三者割当で発行する2万2000株の新株(1株あたり2万8690円)すべてを引き受け、アクロディアの筆頭株主となる。
提携の背景にあるのは、Android関連市場の急速な拡大だ。今秋以降、日本の通信キャリア各社がAndroid端末の投入を本格化させる見込みで、アプリやサービス、周辺機器などの市場が拡大すると予想される。両社の提携は、市場のトレンドに対応したサービスの早期立ち上げを目指したものだ。
GMOインターネットは、ドメイン取得からレンタルサーバの提供、セキュリティ、決済など、Webサイトを活用するのに必要な一連のサービスを提供する企業として知られ、2010年度からはモバイル向けソーシャルアプリの開発を支援するプロジェクトを展開。8月には自社の既存サービスを生かした「GMOアプリクラウド」を提供するなど、モバイル分野の事業を強化している。
同社は、モバイル事業拡大の一環として、Android端末向けアプリマーケット事業への参入を検討しており、同じくAndroid端末向けアプリマーケットの展開を目指していたアクロディアとは連携による高いシナジー効果が見込めることから資本・業務提携することで合意した。
Android端末向けのアプリマーケットについては、NTTドコモやKDDI、NECビッグローブがすでにサービスを提供しており、両社のサービスは後発となるが、後発ならではのサービスを提供することで差別化を図る考え。アクロディアは、1つのアプリケーションをAndroid、Symbian、BREW、Windows Mobileで実行可能にする技術「VIVID Runtime」を開発しており、マルチOS展開を低コストで実現できる点が両社のアプリマーケットの強みとなる。ほかにもコンテンツの著作権を保護する技術を導入することで、他社のアプリマーケットとの違いを打ち出すとしている。
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