プリウス プラグインハイブリッドと2週間を過ごして岡崎宏司のクルマ DE トリップ(1/2 ページ)

» 2010年11月01日 08時00分 公開
[岡崎宏司,LUXURY TV]
LUXURY TV

著者紹介:岡崎 宏司(オカザキ コウジ)

1940年東京生まれ。日本大学芸術学部放送学科卒業。文化的側面からクルマを斬る自動車評論家。輸入車がレアだった45年以上前に、「旅行に行くから」と言って借りた、父のノーマルのベンツでラリーに出場し、優勝したという、やんちゃな過去も。

※この記事は、LUXURY TVより転載しています。


 PHV(プラグインハイブリッド)車を次世代を担うクルマの第一候補に挙げる専門家は少なくありません。最近、そんなPHV車に乗りました。プリウスPHVのプロトタイプ車です。

 わが家のガレージに置き、文字どおりの日常の足として2週間を共に過ごしたのですが、その実力には驚かされました。

 わが家にはすでに200V電源が引いてあるので、充電という点でもなんの苦労もなかったのですが、満充電状態からなら20キロ前後はEV状態で走れるので、日々の買い物も含めた近距離移動でエンジンを使うことはまったくありませんでした。

プリウスPHV 充電作業は簡単です。このようなソケットを差し込むだけです。誰にでもできます
プリウスPHV 14.8キロ走ったところで、あと8.5キロEV走行可能と出ていますが、ふつうに走って20キロ以上は楽にEV状態で走れます

 わが家は横浜市港北区にありますが、東京都心圏内までは25キロ前後、よく試乗会が行われる箱根近辺は80〜90キロといった距離です。都心や箱根に行くときは当然高速道路を使います。2週間で440キロほどを走り、トヨタに返却するときにガソリンを入れたのですが給油量は10.5リットル。

 2週間の平均車速は時速24キロで、単純平均燃費は「ガソリン1リットル当たり約42キロ(!!)」ということになります。

 EVモードでも動力性能は十分であり、静かで、滑らかで、力強い走りは実に気持ちのいいものです。電池を使い切った状態から満充電にするまでも、2時間はかかりません。

プリウスPHV シートヒーターのスイッチです。ヒーターでキャビン全体を暖めるとバッテリーを消費しますが、シートヒーターを使えばかなり節約できます

 ちなみに現在の価格は525万円。補助金制度を使えば386万4000円になりますが、来年初頭からを予定されている正式な市販開始時には「400万円を切りたい」……。つまり、補助金制度を使えば300万円を切る価格を設定したいと、トヨタは考えているようです。

 この2週間の試乗で、僕にとって、PHVはほんとうに近い存在に感じられるようになりました。

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