日本GP決勝翌日、セバスチャン・ベッテルが横浜でトークショーファン2000人が祝福(2/5 ページ)

» 2011年10月11日 11時45分 公開
[吉岡綾乃,Business Media 誠]

デビッド・クルサード 今年のグランプリを振り返って、良かったレースと悪かったレースは?

セバスチャン・ベッテル 勝つってことはとても大事だし、いつでも素晴らしいことだけど……モナコで勝てたことは中でも特別な勝利だった。ストリートコースはやはり、他とは違うチャレンジが必要だから。スパ(注:ベルギーGP)で勝ったのも素晴らしかったよね。残念ながらドイツではポディウムに立てなかったけど……来年は頑張るけど……今年はいいレースがたくさんあった。全てではないけど、ほとんどのレースでポディウムに立って、チャンピオンシップを戦えた。

デビッド・クルサード 昨年と違い、今年(の鈴鹿)は自分がチャンピオンシップを獲得できるって分かって走っていたと思うけど、どういう気持ちだった?

セバスチャン・ベッテル レースを最後まで走りきれ、と監督に言われていたので、集中して走った。チェッカーフラッグを受けるまでは、チャンピオンシップのことは考えていなかったよ。勝つと信じて走っていた。

デビッド・クルサード チャンピオンシップが獲れたと分かったあとは、特別な時間だったでしょう? 昨日、少し涙ぐんでいたように見えたけど。

セバスチャン・ベッテル ぼくはときどき、ポーズをとりたいんですね。そのときそのときを生きてるんだけど、でも時々は振り返る瞬間が大事だと思う。連続ワールドチャンピオンは今まで歴代、有名なドライバーがたくさんいるわけで、ぼく自身もF1が好きだからそういう人たちのことをよく知ってるわけだけど、その中にぼくが加わっているというのがすごく不思議なことだった。去年もそうだったんだけど――それはぼくの人生の目的がチャンピオンシップをとることだったので――自分自身で鏡を見て、自分自身に向き合って、ぼくにそれができたんだ、と思う、これは本当に特別な瞬間だったよ。

デビッド・クルサード 鏡の中に何が見えるの?

セバスチャン・ベッテル いや、もちろんぼくが見えるんですけどね(笑)。哲学とかはよく分からない、そういう話をしたいんじゃないんだけど、ときどき、見た物とか自分のポジションとかについて考えることはいい経験だと思う。今シーズン、レッドブルは自分たちのやりかた、自分たちのスタイルを見つけて頑張った。その結果がトップというのは、とても素晴らしいことだよね。

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