乗り物いっぱい富士山めぐりの旅。前編では、富士登山電車で河口湖へ行き、オープンバス「KABA BUS」で森林浴を楽しんで、ほうとうでお腹いっぱいになったところまでお伝えした。でも、お楽しみはまだまだある。今回はトーマスランド号で富士山駅へ移動、バスを乗り継いで山中湖へ向かう。そこには奇想天外なバスが走っているのだ。
→乗り物いっぱい富士山めぐり(前編) 富士登山電車とオープンバス
河口湖駅のバスロータリーに、古い電車が展示されていた。この電車は富士急行の前身「富士山麓電気鉄道」が、1929(昭和4)年の開業時に導入された電車「モ1号」だ。急勾配路線向けに電気ブレーキや砂まき装置をつけるなどの工夫をして、当時の最新技術を取り入れたという。富士登山電車の車体色は、この電車の色にちなんだのだろうか。見学用にホームが作られていて、車内をのぞける。ロングシートに抹茶色のモケット。いかにも昭和初期の上品な雰囲気だ。どんな音を奏でて走ったんだろうなあ……。
さて富士急行の終点、河口湖駅まで来たからここからは帰り道……なんてことは言わず、山中湖にも寄ってみよう。オープンバスの『KABA BUS』には兄弟がおり、彼は山中湖にいる。こちらが陸のKABA、あちらは水のKABAだという。山中湖へ向かうには、富士急行の電車で2駅だけ戻り、富士山駅から路線バスに乗る。せっかくだから、この2駅間は『トーマスランド号』に乗った。
河口湖駅の構内には『トーマスランド号』と『フジサン特急』が並んでいた。フジサン特急は到着したばかりのようで、お客さんを降ろしたあと、そのまま進んでホームの先にある洗車機にかけられていた。雨が降りそうだから洗車は明日……なんてことはしないらしい。
そういえば、富士登山電車も窓ガラスは透き通っていたし、トーマスランド号の窓もきれいだった。観光列車にもっとも必要なことは景色がよく見えること。富士急行さんはよく判っていらっしゃる。そういえば「モ1号」の窓もきちんと磨かれていた。
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