ビールベースのカクテルといえば「レッドアイ」。アルコール度数が低くビールの苦味が抑えられるので「ビールは苦手だけど、レッドアイは飲みやすい」という人も多いのでは。そんな人にピッタリな商品が、6月に登場する。
アサヒビールは5月29日、世界初の缶入りレッドアイとなる発泡酒「アサヒレッドアイ」(完熟トマト果汁20%)を発売する、と発表した。コンビニ限定で販売し、想定価格は198円。期間は6月12日から8月末まで。
この缶入りレッドアイを商品化させるにあたって、どのような難しさがあったのだろうか。同社マーケティング部の大内亮介課長は「商品化までに5年かかった。なぜそれほどの年月がかかったかといえば『製造上の難しさ』と『味作りの難しさ』があったからだ」という。
1つの缶の中で、ビールとトマトのおいしさを保たなければいけない。またトマト果汁を使用した炭酸アルコール飲料は、開栓時に中身が噴いてしまうので、噴きを抑えなければいけない。こうした課題に直面したものの、カゴメ社が新たに開発した技術によって、問題を解決した。「新しい技術は『CTE果汁』※というもの。この技術によって、噴きの原因であるトマトの成分を低減しながら、トマトのフレッシュ感をできるだけ損なわないようにすることができた」(大内課長)。
世界初の缶入りレッドアイはどのような味がするのだろうか。まずグラスに注いだものの、色は少し赤みがかかっている程度。市販されているビール類とあまり味は変わらないのではと思ったが、ひと口飲んだところ、しっかりとトマトの酸味が効いている印象だ。
缶に入っているレッドアイを半分ほど飲んだタイミングで、アサヒビールの担当者がこのように言ってきた。「果汁が底にたまっているいるかもしれません。ちょっと振ってください」と。え? 缶を振る? 記者は缶ビールを飲んでいて、途中でその缶を振った経験がないが、担当者の言われる通りにしてみた。
5〜6回軽く振ったレッドアイをグラスに注いでみる。グラスの中の色はレッドアイというよりもトマトジュースの色に近い。ひと口飲んでみると、最初に飲んだときよりもはるかにトマトの酸味が効いていた。
缶ビールといえば、勢いよく飲み、のどごしを楽しむ人も多いはず。しかしこの缶入りレッドアイはグラスに注ぎ、色と味を楽しむのがオススメ。まずはゆっくりと注ぎ、トマトの酸味が弱い味を。そして缶を振ることによって、酸味が強い味を。このように“2度”楽しんでみてはいかがだろうか。
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