キリンとセブン&アイが、高級ビール「グランドキリン」を開発

» 2012年06月13日 21時49分 公開
[土肥義則,Business Media 誠]
グランドキリンのびんの重さは、国内最軽量の140グラム

 キリンビールとセブン&アイ・ホールディングスは6月13日、共同開発したプレミアムビール「GRAND KIRIN(グランドキリン)」を発売すると発表した。全国にあるセブン-イレブン(酒類を取り扱う1万4041店舗)で、6月19日から販売を始める。価格は238円。

 「グランドキリン」はキリンビールの商品の中で最大の麦芽量を使用。ホップを通常の仕込み段階での使用に加え、発酵過程でもさらに漬け込む独自の製法(ディップホップ製法)を採用することで、「重厚感のある飲みごたえや深く香る余韻を実現させた」(キリンビール)という。

 容器にもこだわり、炭酸飲料向け330ミリリットルのびんでは国内最軽量となる140グラムを実現。また500ミリリットル缶と胴径(一番太いところの直径)と高さをそろえ、コンビニでも販売しやすいようにした。ターゲットは20〜50代の男性で、初年度は約8万ケース(330ミリリットルで約300万本)を目指している。

グランドキリンをよりおいしく

 グランドキリンをよりおいしく飲む方法として、マーケティング部の蒲生徹さんは「香り」をキーワードに挙げた。

 「まず香りをかぐために、びんに鼻を近づけてください。私たち醸造家はビールの香りを『ハーブやひのきのような香りがする』などと表現します。グランドキリンをかいで『ひのき』と答えた人は、かなり香りのことが分かる人ではないでしょうか。

 この香りはドイツから来ているホップによるもので、キリンの商品でいえば『ラガービール』で使われています。またグランドキリンを飲んで鼻から抜けるときにも『ひのき』の香りを感じることができるので、意識していただければ」と話した。

 開発にあたって一番苦労したことは、ホップとモルトのバランスをとることだったという。「ホップが勝つと、刺激を強く感じてしまう。モルトが勝ってしまうと、後味がもったりして飲みにくくなる。自分の中で『これでいける!』と思った瞬間はあったのですが、社内の声や消費者調査の結果などを総合的に考えて、今のグランドキリンが完成しました」(蒲生さん)という。

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