4月25日、世界最大級の時計・宝飾品の祭典「バーゼルワールド」が、今年もスイス・バーセルで始まった。5月2日までの8日間に渡って、世界中のウオッチメーカー、ジュエリーメーカーがこぞって新製品や限定品を華やかにお披露目する。
腕時計ファンにとっては、すっかり毎年恒例のイベントとなったバーゼルワールドだが、主催者はバーセルワールド2013を「新たな出発」と位置付けている。というのは、過去2年間かけて進めてきた会場施設の改築工事が完成し、新たな施設と展示レイアウトで開催される初めての年となるからだ。
昨年までは施設の一部が工事中だったり、会場建屋もモダンなデザインと伝統的な意匠が混在していたりしたが、今年からはすべての施設が斬新なモダンデザインに統一された。また内部の展示レイアウトも大幅に変更されている。
メインの展示会場であり、高級メーカーの展示ブースが集結する「ホール1」の展示レイアウトにも変更があり、地元スイス「SWATCHグループ」傘下の各ブランドのブースが、大幅にその数とスペースを増やした。
ちなみに筆者は、昨年初めてバーゼルワールドを訪れたのだが、そのスケールの大きさと華やかな雰囲気に圧倒されたのをよく覚えている。そしてその印象は、今年もまったく変わらなかった。まるで本物のブティック店舗のように本格的な造りの展示ブースがずらりと立ち並び、華やかに着飾った「紳士・淑女」が広い通路を悠然と闊歩する。ウィンドウに目を転じれば、普段はまずお目にかかることができない希少なモデルや高級モデルが、これでもかとずらりと並ぶ。
また単に豪華で華やかなだけでなく、ブースやディスプレイのデザインにさまざまな工夫が凝らされたり、あるいはブース内にレーシングカーを大々的に展示したりと、各ブランドとも少しでも目を引こうとあの手この手を繰り出している。
特に顕著なのは、デジタルサイネージ技術を用いたビジュアル面での演出が目立つことだ。例えばオメガのブースでは、幾つかのディスプレイ装置を複雑な形に組み合わせた上で1つのイメージ動画を表示させるという、なかなか凝った仕掛けが展示されていた。
しかし、ホール1の1階で一番目を引いたのが、ブライトリングのブースだ。ブース受付の上に設置された巨大なスクリーン(?)に熱帯魚が泳いでいるのだが、これがリアル。「まさかこれ、本物の水槽じゃないよな……」。受付の女性に聞くと、何と本物の巨大水槽を設置しているとのこと! やはりバーセルワールド、何につけてもスケール感が違う。
ちなみに、斬新なのは会場建屋や展示ブースのデザインだけではない。コンパニオンや受付の女性の衣装も、現代的で斬新なデザインが施されている。こうしたコンテンポラリーな雰囲気と、展示されている機械式腕時計の伝統的な世界観が、違和感なく溶け合っているのがとても面白い。
なお、誠Styleでは、バーセルワールド2013でキャッチした最新モデルや限定モデルの情報を順次お届けしていく。
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