飛行機に乗る。それは、出張や旅行のためとは限らない。飛行機に乗ることだけを目的とした旅もある。今回体験した奄美諸島をめぐる「アイランドホッピング」が、まさにそうだった。次から次へと飛行機を乗り換える1泊2日……今回は、そんな“究極のヒコーキ旅”をレポートする。
私たちは早朝6時40に羽田を発つJALの1861便で、鹿児島に向かった。鹿児島空港への到着は8時25分。JALグループの一員である日本エアコミューター(JAC)のカウンターで、この日のフライトの手続きをする。
日本エアコミューターは、鹿児島をメイン拠点に南国の島々をむすぶローカルエアラインだ。初日に乗るフライトは、全部で6路線。最初は「DHC-8-Q400」という74人乗りの小型機で、奄美大島を目指す。
デハビランド・カナダが開発しボンバルディアが受け継いだDHC-8は、「高翼機」と呼ばれるボディの上に主翼を取り付けた個性的なプロペラ機である。搭乗口から飛行機へは徒歩で移動し、タラップを使って乗り込むが、ボディの地上高が低いために乗り降りもラクラク。実際に利用してみると、プロペラ機でありながらとても静かで、振動なども気にならない。
機長からの連絡によると、この日の飛行高度は6700メートル。ジェット旅客機の半分ほどの高度で飛ぶため、機窓からの眺めもいい。白煙を上げる桜島をかすめながら、奄美大島への約1時間の旅がスタートした。
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