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ヨーロッパの2004年デジタルTV市場、米国市場の1.5倍に成長海外リサーチ情報<Datamonitor>

» 2004年08月11日 00時00分 公開
[Datamonitor]

 イーシーリサーチは、英Datamonitorによる、2004年における北米および欧州のデジタルTV市場の調査結果を発表した。

 これによると、2003年のデジタルTV市場における米国の契約世帯数は4390万世帯、ヨーロッパの契約世帯数は3120万世帯だった。米国では、ケーブルテレビ会社におけるアナログからデジタルへのプラットフォームの移行は急速に進まないとみられ、2008年には5950万世帯、米国のTV市場全体の52%程度に留まる見込みだ。

 一方、デジタルへの移行に意欲的なヨーロッパ市場は2008年に、2003年の約3倍にあたる8900万世帯に成長し、米国の約1.5倍になると予測。2003年のヨーロッパ市場では、地上波デジタルテレビが390万世帯(12.5%)、デジタルケーブルテレビが610万世帯(19.5%)、デジタル衛星テレビが2120万世帯(67.9%)だったが、2008年にはそれぞれ2610万世帯(29.2%)、2550万世帯(28.5%)、3740万世帯(41.9%)に成長すると見ている。

グラフ 2003-2008年におけるヨーロッパと米国のデジタルTV契約世帯数および普及率予測

 ヨーロッパの地上波デジタルテレビ市場を牽引しているのは、英国だ。2003年は契約世帯数の約78%に当たる300万世帯を英国が占めており、今後もこの傾向は続き、2008年に830万世帯まで拡大、さらに、デジタルTV自体の普及率も、デジタル衛星テレビ放送「Sky Digital」の躍進などから、テレビ視聴世帯数の82%に達すると予測される。

 ヨーロッパのデジタルケーブルテレビ市場はドイツが中心で、2008年にはテレビ視聴世帯数の過半数である2110万世帯がデジタルTV加入者になり、このうち44.5%がデジタルケーブルテレビの契約世帯数と予測している。要因としては、ドイツ最大のケーブルテレビ事業者であるKabel Deutschland Groupが、契約者に対して段階的にデジタルケーブルテレビへの移行を推進していることが挙げられる。

グラフ 2003-2008年におけるヨーロッパのデジタルTV普及予測

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