コラム
» 2008年06月23日 08時00分 UPDATE

iPhone 3G、「電話」としてはどうなのか?

初代iPhoneの「公称」通話時間は8時間だったが、実際には5時間程度だった。となると、Appleが5時間と称しているiPhone 3Gの通話時間はわずか3時間なのだろうか?

[Joe Wilcox,eWEEK]
eWEEK

 Mac関係のブログ「Daring Fireball」のジョン・グルーバー氏の「iPhone 3Gアップグレードに関する疑問」というエントリーを読んで、バッテリー持続時間について考えさせられた。わたしはiPhoneが発売される前から、そして発売されてからも、iPhoneのバッテリーについて批判した。今でも内蔵式で取り出せないiPhoneのバッテリーは好きになれない。ほかのほとんどの携帯電話では交換可能なのに、iPhone 3Gでもバッテリーは交換できないままだろう。7月11日にはもっとバッテリーに関する不満を持つことになるだろうし、あなたもそうではないかと思う。

 初代iPhoneで、Appleは8時間までの連続通話を保証したが、わたしは確認できたことがない。2台のiPhoneを使っているが、状態がよくてもせいぜい5時間程度だった。Appleが8時間と言っていて実際には5時間だったのだから、iPhone 3Gではどういうことになるだろうかと心配だ。Appleが提示したiPhone 3Gでの3Gネットワーク経由の通話時間はわずか5時間だ。つまり、通話時間はたったの3時間ということになるのだろうか?

 製品名に「Phone(電話)」が含まれている端末にとって、これは重要な問題だ。携帯電話にとっての基本的な優先事項は通話であるべきだ。電話はまず電話であり、そのほかの機能は二の次だ。Appleは、通話を長くしたい人は2Gネットワークを使えばバッテリー持続時間は10時間になると主張するかもしれない。はぁ? ユーザーはバッテリー持続時間の調節のためにネットワークをいちいち切り替えなければならないのだろうか。

 わたしの家では、iPhone以外の携帯はすべて受信状態が良好だ。iPhoneでは着信しないという問題がしばしば発生する。当初わたしは、AT&TのTiltやNokiaのN95などより通話機能が劣るとしてiPhoneを批判した。だが、さらにテストしていくうち、犯人は2Gネットワーク(実際には2.5G相当のEDGE)だと判明した。ほかの携帯は3Gネットワークを使っている分には受信状態が良く、着信ミスも少なかったが、2Gネットワークに切り替えるとiPhoneと同じ状態だったのだ。

 ポイントはこうだ。3Gのメリットはデータ通信だけではない。アナリストも同意見だ。J.D. Power and Associatesは3月に、通話の質を測定する「携帯電話による通話の品質性能に関する研究 2008年」の第1巻を発表した。

 「3G技術を利用する主なメリットの1つは、キャリアが既存のネットワーク設備を使って音声とデータの送信能力を大きく向上させることができる点にある」と、J.D. Powersの無線サービス担当上級ディレクターを務めるカーク・パーソンズ氏はこの研究報告で語った。「例えば、3G対応のモバイル端末を使った電話の発信または着信では、それ以前の世代に対応した端末での発着信と比べて問題発生率が12%低い」

 わが家での違いは12%どころではなく、3Gでの発着信失敗回数は、2G(ではなくて2.5Gか)の半分だ。3Gはデータ通信だけのためではなく、音声通話の品質にも関係するのだ。

 JupiterResearch時代のわたしの同僚、マイケル・ガーテンバーグだったら、携帯電話の重要項目として、通話機能、バッテリー持続時間、サイズを、恐らくこの順番で挙げるだろう。このうちの1つでも損なわれれば、その端末の実際の機能性が落ちる。3Gによって通話の品質は改善するもののバッテリー持続時間が短くなる、ということだとすると、最も重要な通話機能において見劣りしてしまう。Appleが提示する、2Gネットワーク使用時で8時間、3Gネットワーク使用時で5時間というバッテリー持続時間は、明らかに短い。2Gを使えばバッテリー持続時間は10時間だと弁護しようというApple信者に言っておくが、3Gこそが本来のネットワークだ。なにしろこの携帯の名前には「3G」が含まれているのだから。

 通話時間がもしも3時間だとしたら、iPhone 3G購入者の多くはがっかりするだろう。通話時間としては絶対に不十分だ。一方、Nokia N95は3Gでは3.5時間、2Gでは5時間となっている。

 アルフレッド・パディラ氏は自分のN95レビュー記事で、「AT&Tの3Gネットワーク使用時、N95のバッテリーは3時間43分持続した。一方GSMネットワークを使う旧N95のバッテリー持続時間は4時間41分だった」と述べている。わたしのN95の通話時間もパディラ氏とおおよそ同じか、それより長いこともある。この通話時間は、わたしが予備のバッテリーを持ち歩く理由の1つになっている。

 「予想に反して、通話は実際には3G携帯で最もバッテリーを消耗する操作で、Webブラウジングよりも消耗する。その結果、3G対応のN95では、通話よりWebブラウジングの方がほぼ2.5時間長くバッテリーがもつ」(パディラ氏)

 iPhone 3Gの3GでのWebブラウジング時間が5〜6時間で、通話がわずか5時間以下なのには理由があるのだ。

 iPhoneのバッテリーが交換可能であれば、バッテリー持続時間の短さはそれほど大きな問題にはならないだろう。ほかの携帯用には、わたしはいつも予備バッテリーを持ち歩いている。だから、バッテリーの持続時間はどのくらいなのかが問題になるのだ。通常、Appleはほとんどの製品に関して、機能を控え目に提示しておいて、実際にはもっと良い製品を出してくる。だが、初代iPhoneの「バッテリー持続時間は8時間」に関するわたしの体験はそうではなかった。

 もっと正確に言うと、5時間が、3Gでの通話時間なのであれば優秀だ。例えばiPhone 3GのライバルであるHTCのTouch Diamondの場合、3Gでの通話は4.5時間、2Gでの通話は5.5時間となっている。ところで、iPhone 3Gの2Gでの通話が10時間というのは、2Gしか使わない人にとっては十分だ。だったらそういう人は、初代iPhoneでiPhone 2.0ソフトを使えばいいではないか。

 さて、このコラムの冒頭、ジョン・グルーバー氏のアップグレードの疑問に戻ろう。通話時間が半分になっても3Gにする価値はあるだろうか?

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