できるビジネスパーソンの“社員証ネックストラップ考”週刊「仕事耕具」

何気なく付けている社員証。今や、ICカード化も進み「入退室管理の基本」だ。社員証に付けるストラップも個性的な機能やデザインが増えてきた。

» 2007年02月13日 20時45分 公開
[鷹木創,ITmedia]

 普段、何気なく付けている社員証。従来は、文字通り社員を証明するためだけのモノだったが、今ではICカード化も進み「入退室管理の基本」(ライオン事務器)だという。とはいえ重要なのは、実用性だけではない。個性的な機能やデザインのネックストラップが増えているのだ。

機能だけでなく、個性も重要に

 ストラップというと、携帯電話用ストラップを思い浮かべる方も多いだろうが、言うまでもなく日常的に身に付けている社員証もストラップを使って首に掛けている。携帯電話のストラップを取り扱うストラップヤ!でも、1日数十本の社員証用ストラップが売れているという。

 売れ線は「シンプルで単色のもの。特に黒色のストラップ」(ストラップヤ!)だ。ネックストラップを目立たせないためか、ヒモの太さは直径5ミリ以内のものが売れている。だが、最近販売が好調なのはある意味“目立つタイプ”だった――。それが、柔らかい一枚革のイタリア製レザーを使った「高級イタリアンレザーDEちょいワルネックストラップ」なのだ。価格は3129円と400〜500円程度の通常のネックストラップよりも高い。ストラップヤ!では、「機能だけでなく、個性も重要になってきているのではないか」と話す。

工夫を凝らす機能重視のストラップ

 機能を重視したストラップも工夫を凝らしている。ライオン事務器が1月に発売したのは、社員証用ホルダーが不意に脱落するのを防ぐ「つりさげ名札 N73ER-10P」だ。

つりさげ名札 N73ER-10P」。レッド、ブルー、ブラックの3色で、いずれも10個セットで2100円

 一見、普通のストラップだが、先端のクリップを洗濯バサミのような従来型から、環状のクリップに変更した。はさむタイプだとクリップのはさむ力がちょっと弱まったりすると、お辞儀の瞬間に社員証が落ちたりする。はさまずにホルダーのストラップホールに通す環状クリップであれば、落ちる心配も減る――というわけだ。

 細かい心配りも見逃せない。クリップの後ろには胸ポケットなどにはさめる固定用フックや、ある程度の力が加わるとネックストラップが分離するセパレートパーツを付けた。

 例えば、席から立ち上がる時にひじ掛けにネックストラップが引っかかって、危うく首をつりそうになった経験はないだろうか。セパレートパーツはこのような事態になった際、利用者の首を助けるのである。なお、このセパレートパーツは、ライオン事務器のストラップ製品にはほとんど付いている。N73ER-10Pだけの機能ではないが、利用者にはうれしい工夫といえるだろう。

ネックストラップ+健康

 コクヨでは、単なるネックストラップに付加価値として“健康”の要素を加えた。コクヨS&Tが3月9日に発売する「I'd+ with phiten(アイドプラス ウィズ ファイテン)」は、健康グッズを開発・販売するファイテンとのコラボレーションによるもの。ファイテンのネックレス「RAKUWAネック」を社員証用のストラップに用いたのだ。

I'd+ with phiten」。ストラップの長さ調整機能が付いた「シングルタイプ」と、ジョイントパーツを外してネックレスとしても使用できる「2ウェイタイプ」を用意。それぞれ社員証用、携帯電話用を提供する。オープンプライスだが、店頭価格は2625円(シングル/携帯電話用)、3150円(シングル/社員証用)、3260円(2ウェイ/携帯電話用)、3990円(2ウェイ/社員証用)

 RAKUWAネックは、装着することでリラックス効果があるという触れ込みで最近話題になっている。一般的な社員証と比べると、I'd+ with phitenはスポーティな印象を与える。利用者は“健康”イメージに加え、“スポーツ好き”という個性もアピールできるのだ。

 このネックレスと社員証用ストラップを組み合わせるきっかけは何だったのか。コクヨでも吊り下げるタイプの名札は昔から販売していたが、顧客から「毎日付けているものなのに、名札以外の機能は何かないのか」と問われたのだという。そこで、目に付いたのがRAKUWAネックだった。「ファイテンの製品は、主に20〜50歳代の男性ビジネスパーソンに普及しており、社員証を使っている利用者ともターゲットが同じだった」(コクヨ)。


 オフィスセキュリティの面から、社員証を常時携帯することを取り決めている企業は多い。そんな社員証ではあるが、カードホルダーやストラップはたいてい会社からの支給品で、シンプルなものばかりだった。ゴテゴテと飾り立てたもの使え、というつもりはないが、社員証は毎日付けるもの。こだわりのストラップを愛用すれば、「細かいところに工夫ができる」と評価される(!?)かもしれない。自分にあったストラップを探すのも一興だろう。

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