Biz.IDはこうやって作られる(2)Biz.ID Weekly Top10

なぜか連載になってしまった「Biz.IDはこうやって作られる」。前回はネタ出しの話だったが、今回は記事の作成にフォーカスを当てたい。

» 2007年10月31日 20時07分 公開
[鷹木創,ITmedia]

 10月第4週のアクセスランキング、トップを飾ったのは「難読サービスを読んでみる」だった。テキストで黙読する分にはさほど困らない難読サービスだが、会話の中で伝えようとすると思わぬ落とし穴になりかねない。PNGを「ぴんぐ」と読むことを書き漏らした筆者としても“勉強”になった記事である。

 さて、先週のTop10でもお伝えした「Biz.IDはこうやって作られる(1)」。編集長が(1)を付けたものだから、今回は続きを書かざるを得なくなってしまった。

 前回は「Skypeの会議室でネタ出ししてるよ」というところまでだったが、実際の“苦闘”はネタが出てから。(1)ネタになるか、ならないか、(2)ネタになったとして、記事を書きながら検証し、(3)記事を書いたライターやスタッフ以外による編集部内でのチェック――を経てから記事として公開に至るわけだ。

 特に問題は(2)のステップ。ネタになりそう――と思ってから記事を書くのだが、いかんせんその場の勢いで決めたりするものだから、実際に思っていたことができないことも少なくない。こんなときは記事作成をいったん中断。検証作業に移る。スタッフ総動員(といっても数人だが)し、携帯電話やPCなどの実環境を利用していくつかのパターンで検証開始。それでもよく分からないとき、開発元に直接質問したほうが早かったりする。広報窓口からは「今日中に分からないかもしれませんよ」なんて言われる事も多いが、「遅くなっても結構です! 今日はひと晩中会社にいます」と言ったり言わなかったり。

 ここでその日中に回答を得られなければ、いったん保留。その後、検証作業で上手く行き、開発元からもお墨付きをもらった、となれば後は書くだけだ。ただし、実際は検証作業が上手くいったが、同時進行で質問を投げていた開発元からは返答なしということもある。こうした場合、Biz.IDでは検証作業を重視し、記事を書くことになる。検証も上手くいかず、先方からも返答なし――。非常にまれなケースだが、返答がなければ当然お蔵入りのネタもある。

「くまうた」

 ちなみに10月29日に掲載した「集中力が低下したときの“1人チェック”のやり方(その2)」で、筆者は「Windows XPに標準搭載している音声合成機能」「Speech Machine」「初音ミク」の3つを試した。

 実は記事の中に入れたかったのが、プレイステーション2用ソフトの「くまうた」。もともとニコニコ動画などで初音ミクとコラボレーションした動画が上がっていたのを筆者が気づき、「くまうたって、もしかして自由に作詞できて、それをくまが歌ってくれるのか?」と思ったからだ。Amazon.co.jpで購入してまで試したが、実際には「1人チェック」に使えるほどではなかった(当たり前だ)。もちろん、ゲームとしては楽しめた(?)ことも付け加えておく。

 直近の例だが、こんな感じで記事を作成している。ここまではライターやスタッフ個人の力量といえる。次回は、編集長が記事のチェック体制のことでも語ってくれるはずだ。

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