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» 2007年11月13日 15時11分 UPDATE

研修で教えてくれない!:第23回「メールの一斉送信で気にしたいこと」

「担当のお客様宛にメールで一斉に連絡したいことがあるんですけど」「bccで送信すれば? メーリングリストでもいいかもよ」

[山賀正人,ITmedia]

 大手総合商社・メデア商事の営業部3課の新人・小林ケンタは今日もPCを前にして、何かに悩んでいる様子だ。そこに、課の先輩・高柳ワタルがやってきた。

高柳 小林、今度は何で悩んでんだ?

小林 僕の担当のお客様宛にメールで一斉に連絡したいことがあるんですけど、お客様のアドレスをtoに並べるのは個人情報保護の観点から言ってまずいかなぁと思って。でもどうやったらいいのか分からなくて……。

高柳 なんだ、そんなことか。だったらbccにすればいいじゃないか。

小林 bcc!?

 「Blind Carbon Copy」の略語であることからも分かるように、本来「bcc」は主たる送信先(to)ではないが、メールの内容を読んでほしい相手で、かつ主たる送信先(to)や同報者(cc)に知られたくない相手先を指定するものである。最近だと、送信された他の相手にメールアドレスが知られることがないことから、同時に多数の相手に送信する場合に使われることも多い。

小林 なるほど、そんな使い方もあるんですね。bccって今まで使ったことがなかったんで、イマイチ利用目的が分からなくて……。

高柳 まぁ、よく使われる方法だから覚えておくといいかもな。ほかにもメールソフトによっては、toに入力した複数のアドレスを隠した状態で相手に届くようにする機能を持っているものもあるけど、その場合は注意が必要なんだ。

たとえばメールソフト「Mew」では、toに「 : アドレス1,アドレス2,…… ;」と入力した場合、「:」と「;」ではさまれたアドレスは隠された状態で配信されるようになっている

 toに宛先を列挙しても、アドレスが全て隠された状態で届くように設定したメールの場合、受け取り側のメールサーバによっては着信を拒否され、エラーメールとなってしまうケースがある。これはtoの中に「xxx@bizid.jp」といったようなメールアドレスで通常使われる文字列が含まれていないメールを「正しくないメール」=「迷惑メール」と判断するからである。

高柳 もし一斉メールを送ることが頻繁にあるなら、情シス(情報システム部)にお願いしてメーリングリストを作ってもらうっていう手もあるぞ。

小林 なるほど……。でも、たぶんこういうことは当分ないと思うので、必要になったら考えてみます。ありがとうございます。

高柳 ところで、お客様に一斉に連絡したい内容って何だ?

小林 今日発表された新サービスのパンフレットのPDFを送ろうかな、と。

高柳 う〜ん、一斉メールに添付ファイルはあんまりよくないかなぁ。

小林 えっ? そうなんですか?

 送付先の数にもよるが、メーリングリストを含め、一斉メールは可能な限り、メール自体の容量は小さくすべきである。これは通信経路の負荷を考えてのこと。従って、メールの容量を増やす可能性の高い、添付ファイルは可能な限り避けたほうがよい。

 どうしてもファイルを添付したい場合は、メールに直接添付するのではなく、Webサーバに掲載したり、ファイル転送サービスを利用するなどして、そのURLをメールで伝えるほうがスマートと言えそうだ。必要に応じてパスワード認証をつけて、そのユーザ名とパスワードをメールに記す方法も一般的である。

高柳 それにしても、お前の担当のお客様って、そもそもそんなに多かったっけ? 数が多くないなら、面倒でも1通1通きちんと宛名を書いて送った方が、相手の受ける印象はいいと思うぞ。

小林 えぇ、まだ、そんなに多くないですけど……。個別に送るのはちょっと面倒かなぁと思って……。

高柳 それで今回の送付先は何カ所だ?

小林 10カ所です♪

高柳 ……(全身脱力)。

著者紹介 山賀正人(やまが・まさひと)

セキュリティ関連の話題を中心に執筆中のフリーライター。翻訳(英語、韓国語)やプログラミング、システム構築等コンサルなど活動は多岐に渡る。JPCERT/CC専門委員。Webサイトはこちら


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