メール振り分けの基本Geek to Live

上司と妻からのメールだけはすぐ読み、叔母さんからのメールは後で。スパムは即刻削除。Gmailを例にフィルター設定の具体例を紹介する。(Lifehacker.com)

» 2006年08月07日 12時09分 公開
[Gina Trapani,Lifehacker]
LifeHacker

 筆者には電子メールが毎日数百通届く。だが自分の受信箱に実際届くメールの数はほんの数十通。整備された自動メールフィルターのおかげで、忙しいときは、対応が必要な重要なメッセージにしか注目せずに済んでいる。

 だがこれは、受信したメッセージすべてに目を通すことがないという意味ではない。自分の好きな間隔で、好きな時間に、目を通したいという意味だ。締切が間近に迫っているときは、自分から望んだわけではない優先度「低」のメールに自分の脳のサイクルを奪われたくない。「重要な」メッセージにだけ、門を開きたい。そこで、メールフィルターに助っ人になってもらっている。

 筆者の場合、迷惑なメールが受信箱に届くのを妨ぐ一連の防御策を完成させるのに長年の試行錯誤を要した。今回は、筆者愛用のフィルターを幾つかを紹介しよう。皆さんのフィルター手法も教えてほしい。

 以下は、Gmailのフィルターを使った例だ。Gmailではその卓越した検索機能によって複雑かつ特化したフィルターの設置が可能だが、ここで紹介する例の多くは、最近の電子メールクライアントソフトの多くに適用可能なはずだ。

今すぐ読みたいメッセージ

 直ちに受信したいメッセージはこのフィルターで振り分けている。

後で読みたいメッセージ

 対応可能な状態になるまで静かに待機していてほしいメッセージには以下のようなフィルターを使っている。

読みたくないメッセージ

 絶対開きたくないメッセージはこのフィルダーで撃退。(ワハハハハ!)


Notify

対象: 配偶者、上司、同僚のいる人。または緊急のメッセージを受け取ろうとしている人。

方法: 重要な人からのすべてのメッセージ、ならびに特定のキーワードを含んだメッセージを、自分の携帯電話やポケベルに転送する。

例: 上司あるいは妻からのメッセージ、もしくは件名に「Your check」というフレーズが含まれたメッセージを自分の携帯電話に転送する。

条件: from:(boss@1ifehacker.com OR wife@home.com) OR subject:"Your check"

アクション: Forward to 7185551212@teleflip.com(7185551212@teleflip.comに転送)


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Cold Callers

対象: Webサイトなどでメールアドレスを公開しており、どこかの国の誰かにアドレスをググられてメールを送られる可能性のある人。

方法: 公開アドレスあてのメールはすべてcold callers(訪問販売)用のフォルダ/ラベルに振り分ける。

例: lifehacker.comのtips投稿窓口に届いたメールすべてに「tips」ラベルを付ける(または「tips」フォルダに振り分ける)。

条件: to:(tips@lifehacker.com)

アクション: Skip Inbox, Apply label "tips"(受信トレイをスキップ、tipsラベルを適用)


 重要な人からのメッセージをこのフィルターの対象外とする場合は以下の通り。

条件: to:(tips@lifehacker.com) from:(-wendy@lifehacker.com AND -adam@lifehacker.com)

アクション: Skip Inbox, Apply label "tips"(受信トレイをスキップ、tipsラベルを適用)


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Mailing Lists

対象: メーリングリストに入っている人。

方法: メーリングリストのアドレスに宛てたメッセージが受信箱に入らないようにする。(注:メーリングリストには次に紹介する「Not to Me」フィルターも有効。)

例: 宛先=To(Fromではないことに注意!)がlist1@example.comまたはlist2@example.comのメッセージを「mailing list」フォルダ/ラベルに振り分ける。

条件: to:(list1@example.com OR list2@example.com)

アクション: Skip Inbox, Apply label "mailing list"(受信トレイをスキップ、mailing listラベルを適用)


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Not to Me

対象: CCが好きな同僚を持つ人。またはBCCでメッセージを大勢に同報するのが好きな知り合いがいる人。

方法: 宛先フィールドに自分の正規のメールアドレスが1つも入っていないメッセージを「not to me」というフォルダ/ラベルに振り分ける。(自分だけに宛てたメッセージにカラーコードを付ける方法も参照。)

例: 宛先(To)に自分のメールアドレスが全く含まれないメッセージは受信箱に入れない。

条件: to:(-(ginatrapani@myfirstaddress.com OR gina@mysecondaddress.com OR gtrapani@mythirdaddress.com))

アクション: Skip Inbox, Apply label "not to me"(受信トレイをスキップ、not to meラベルを適用)


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Fwd's

対象: 詩だの子猫の写真だのを転送するといってきかない叔母さんがいる人。

方法: 件名(Subject)に「Fwd」と付いたメッセージを「Later」フォルダ/ラベルに振り分ける。

例: バーサ叔母さん(Aunt Bertha)とハル叔父さん(Uncle Hal)から届いた件名に「Fwd」とあるメッセージは「Later」フォルダ/ラベルへ。

条件: from:(auntbertha@aol.com OR unclehal@aol.com) subject:Fwd

アクション: Apply label "later"(laterラベルを適用)


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Automated

対象: 毎晩メールで何らかの集計結果が届くよう作業の自動化(cron化)を図っている人。

方法: 自動送信メッセージを「automated」というフォルダに振り分ける。

例: 差出人(From)フィールドに「Cron Daemon」が入っていたら「automated」フォルダへ移動。

条件: from:("Cron Daemon")

アクション: Skip Inbox, Apply label "automated"(受信トレイをスキップ、automatedラベルを適用)


注: 問題発生を伝えるメッセージは振り分け対象から除外することもできる。例えば、夜間のバックアップが失敗したことを伝えるメッセージは受け取りたい。こういう場合は以下のように、フィルターに例外項目を追加する。

条件: from:("Cron Daemon") AND -subject:"SyncBack Status - PROBLEM"

アクション: Skip Inbox, Apply label "automated"(受信トレイをスキップ、automatedラベルを適用)


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File storage

対象: GSpaceやGmail Driveのユーザーなど、自分へのメールでバックアップをしている人。

方法: 件名にファイルストレージを指す語があるメッセージを、バックアップ用フォルダへ振り分ける。

例: 件名の行に「GSPACE」とあるメッセージを「backup」フォルダへ。

条件: subject:("GSPACE" OR "EMAILBACKUP")

アクション: Skip Inbox, Apply label "backup(受信トレイをスキップ、backupラベルを適用)


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Bozo Filter

対象: 自分のアドレスを登録解除できそうにないメール送信リストに加えられてしまったり、毎日スパムを送り続ける「PRブルドッグ」の標的となってしまった不運な人。

方法: 何があろうと二度とメールを送ってほしくない相手からのメッセージを削除する。

例: 自分のブラックリストに入っている相手からのメッセージを自動削除。

条件: from:(annoyingperson1@example.com OR annoyingperson2@example.com)

アクション: Skip Inbox, Delete it(受信トレイをスキップ、削除)


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 さて、皆さんが利用しているメールフィルターで最も高い効果を上げているものは? コメントまたはメールでlifehacker.com(Biz.IDへのコメントはこちら)に寄せてほしい。

本稿筆者ジーナ・トラパーニはLifehackerのエディター。優秀かつ強力なフィルターが好き。Lifehacker上で毎週水曜と金曜にGeek to Liveコラム(RSS)を連載中。



この記事は、Lifehackerの発行元である米Gawker Mediaの許可を得て、アイティメディア株式会社が翻訳したものです。翻訳責任はアイティメディアにあります。

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