ついつい怠りがちなメールの返信。適切なフォルダ構造とちょっとした心掛けで、メールの処理にかかる時間を短縮できる。(Lifehacker)
【この記事は、2006年2月27日付で米ブログメディア「Lifehacker」に掲載された記事を翻訳したものです。】
電子メールソフトを立ち上げようとするとき、気持ちが沈むのはなぜだろう? 何百通もの新規メッセージから「できるだけ早くお返事ください」と、せっつかれるような気がするからだろうか。
このコラムでは、コミュニケーションのコツとして、前々回(未翻訳)に自分は何者であるかを相手に伝えることの重要性を、前回(未翻訳)にはメッセージのデザインを取り上げた。今回は、電子メールの処理方法と、相応のタイミングで返信できるようになるためのTipsを幾つか紹介する。
これはメールの返信を完璧に行うためのTipsではない。正直な話、完璧は無理だろう。これは、返信という作業を優秀に行うためのTipsだ。「完璧は優秀の敵」という人生の格言は、メールにも通用する。
最初、この記事の見出しを「変人になるな」とか、そんな感じにしようかと思った。というのも、筆者自身、なんらかの返答を求めて仕事仲間、友人、同僚に(スパムでない)メールを送っても、返信をもらえないケースが非常に多いことに、驚いているからだ。全く返信がないか、どうでもよくなったころにようやく返信がくる。
こういう経験をするたび、悪い意味で「変人」という言葉を思い出す。筆者もかつて責任放棄していたころ、人からこう呼ばれていた。いい気分ではない。ばつが悪いし、個人および職業人としての評判にも響く。
朗報として、返信にかかる手間を改善できる方法はたくさんある。だが、ジャンクメールやスパムメールの数も半端ではないため、実行はなかなか難しく、何もできないまま終わる可能性も高い。
第一のステップは、改善しようと決意することだ。完全な解決が無理であることを認めた上で、ともあれやると決意して努力すること。
最初の行動として、受信箱をきれいに掃除しよう。「そういわれても、キース、982件もあるんだよ!」と弱音が聞こえてきそうだ。痛みを伴うことは知っている。筆者も通った道だから。だが、やらなければならない。受信箱の中のすべてのメールについて、ソートをかけ、返信し、削除し、アーカイブまたはファイリングする。これで、身ぎれいになって出直せる。
きれいになったら、今後送られてくるメールを分類、ファイリングするためのフォルダを作りたくなる。そのやり方はたくさんあり、自分に合ったフォルダ構造が得られるまで多少のトライ&エラーが必要かもしれない。また筆者のように複数のアドレスを使っている場合はコツが必要だろう。
筆者の場合、よく使う複数のアドレス用にそれぞれ、トップレベルのフォルダを用意している。これらトップレベル・フォルダの中に、それぞれのアドレスのニーズに応じたサブフォルダを作っている。これらは皆、アーカイブのみを目的としたフォルダだ。アクションを起こす必要はないが後で参照するかもしれないメールを保存する。
アクションが必要と思われるメール用として、さらに2つ、トップレベルのフォルダを用意している。1つは「Waiting-Followup(フォロー待ち)」フォルダで、ほかの人の対応を待っている、または緊急でない案件を入れておく。もう1つは「Needs Response or Action(要返信・アクション)」フォルダで、こちらには自分が返信しなければならないメールを入れる。それぞれにさらにサブフォルダを作ってアドレスごとに分けている。通常、「要返信」フォルダ内のメールには、忘れないようにマークを付ける。
さて、メールを整理・保存するためのフォルダができ、受信箱の掃除も終われば、後はプロセスを作ってそれに従うだけ。
このプロセスの目標は以下の2つ。
両方とも達成できれば、その時点であなたは素早く返信ができるようになっているだろうし、メールが今どういう状態か、全体的によりよく把握しているだろう。こうなれば、メールが送られてきた時点で(あるいはメールチェックする時点で)、その大半を処理・返信できるだけの時間と集中力を持てるようになる。だが、これが難しい。毎日続けられない場合もあるだろう。しかし、それでいい。トライしてベストを尽くせばいいのだ。下記のような手法で。
良いシステムと良いファイリング構造は、自分にコンタクトを取ってくれる人たちにタイムリーに返信し、良い印象を残すために必要だろう。またこれによって自己管理も進むはずだ。
本稿筆者キース・ロビンソンはLifehackerのアソシエイトエディター。毎週月曜、Lifehacker上でコラムGetting To Doneを連載中。
この記事は、Lifehackerの発行元である米Gawker Mediaの許可を得て、アイティメディア株式会社が翻訳したものです。翻訳責任はアイティメディアにあります。