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» 2007年11月14日 16時22分 UPDATE

ライバルはGoogle Apps? オフライン対応のWebメールZimbra5.0

企業、大学、ISP向けのWebメールサービスとして、米国で1万社以上が採用するZimbra。CTOのスコット・ディーゼン氏が来日し、オフライン動作が可能になる5.0の説明や、今後の方針を語った。

[斎藤健二,ITmedia]

 コンシューマ向けと言われてきたWenb2.0的なサービスの、企業向け展開が加速している。Webベースのメールサービスを提供している米ZimbraのCTO スコット・ディーゼン氏が11月14日に来日し、日本国内での事業権を持つ住友商事と共に会見した。

Zimbra 5.0ではオフライン動作もサポート

zimbra1.jpg 米ZimbraのCTO スコット・ディーゼン氏。Zimbraは国内では「feedpath Zebra」の名称で、フィードパスが日本語化とSaaS展開を行っている

 Zimbraは企業向けWebメールソフトとして草分け的な存在だ。Ajaxを活用したメールのインタフェースだけでなく、スケジューラ、アドレス帳、社内Wikiなどの機能も統合しており、既に1万社以上が採用。有料版のアカウント数は10万を数える。

 12月にリリースを予定しているZimbra collaboration Suite5.0では、いくつかの新機能を盛り込む。タスク管理機能や、MSN Messenger、Google Talk、米Yahoo! Messengerなどへもログインできるインスタントメッセージング機能、そしてブラウザへファイルをドラッグ&ドロップでアップロードできるブリーフケース機能などだ。

 さらに、メール、カレンダー、アドレスブックなどで利用できるオフライン機能も盛り込む。「飛行機や新幹線の中など、ネットにつながっていないところでも、普段と同じようにメールを読んだり書いたりできる」とディーゼン氏。

ライバルはGoogle Apps

 Zimbraが狙うターゲットは、企業、大学、ISP。WebブラウザベースのSaaSモデルのサービスが注目されるなか、販売上のライバルとして意識しているのはGoogleの企業向け統合環境「Google Apps」だ。

 「SaaS事業者がGoogle Appsを顧客に提供したいと思っても、Google Appsでは顧客のデータをGoogleのサーバに入れなくてはならない。そうした事業者にZimbraを勧めていく」

 Google Appsの場合、データはあくまでGoogleのサーバに保存され、顧客側のコントロールが効かないが、Zimbraではシステム自体のライセンスを行っている。社内にシステムを置いて“社内SaaS”的に提供したり、ISPがシステムを導入して顧客向けSaaS提供できることが強みだ。

 国内でも大日本印刷が社内にサーバを置く形で導入したり、Zimbraのライセンスを受けたネットマークスが関東学院大学にSaaS提供するなど、柔軟性を生かした導入が始まっている。

 「3年後には30億円規模のビジネスにもっていきたい。Zimbraは本質的にコラボレーションプラットフォーム。コンシューマ向けに語られてきた“2.0”を企業向けに広げていきたい」と、住友商事ITソリューション事業部の佐藤誠之部長代理は目標を話した。

ks_zibmra2.gif 横断的なタグ付けや、各種アイテムのドラッグ&ドロップ、柔軟な検索など、Ajaxアプリケーションとして想像される機能は網羅されている

日本企業は保守的

 世界的に注目されるWebベースのソリューションやSaaSモデル。米Yahoo!は9月にZimbraを約3億5000万ドルで買収している。

 「Yahoo!がZimbraを買収した大きな理由が、法人マーケット、大学マーケット、ISPマーケットを切り開くため。米大学ではWebメールの導入が盛んで、Zimbraも複数の大学が採用している」(佐藤氏)

 とはいえ、日本企業への導入は容易というわけではない。

「日本のほうが保守的。米国のほうが新技術の導入に積極的だ。日本では他の方が使わないと、なかなか採用しない」(ディーゼン氏)

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