ビジネスがうまく行かない時、真っ先にすべき行動は?セルフイメージで人生を変える(1/2 ページ)

「これをやるぞ!」という目標はあるのに、ビジネスや人生がどうもうまく行かない。そんな時、真っ先にすべき解決法は?

» 2008年12月25日 10時30分 公開
[平本あきお(構成:房野麻子),ITmedia]

 人生を大きく変えるセルフイメージ、信念、価値観。8つの実践を通して、これら3要素について解説してきました。今回は最終回です。仕事や人生がうまくいかない時は、3要素をどう変え、いい方向に向かえばいいかを見ていきます。

実践 実践する内容 要素
1 「私は○○だ」 セルフイメージ
2 「人は△△だ」 信念
3 「世の中は××だ」 信念
4 「人生は××だ」「仕事は○○だ」「お金は△△だ」 信念
5 「運は××だ」 信念
6 「もし○○をしたら××になる」 信念
7 「愛/成功/自由/……(中略)……効果/オリジナリティ/新しさ」。この中で大事なものと要らないものは?」 価値観
8 「心配/孤独/嫉妬(しっと)/怒り/悲しみ/憂鬱(ゆううつ)/裏切り/束縛/貧しさ/イライラ/危険」の中で一番嫌なものは?」 価値観

うまくいかない時は、3要素のどれかを変える

 次のような状況を想像してみてください。

 リンゴが木の高い所に実っていて、ミカンは低い所になっています。ここにいる人はリンゴが好きです。そして、この人は背が低い。さて、これらの状況はセルフイメージ、信念、価値観のどれに当たるでしょうか。

 「リンゴが高い所、ミカンが低い所になっている」というのは信念です。信念は、「○○を信じる/信じない」というように、物事をどう認識しているか、つまり認知です。「リンゴが好き」というのは価値です。価値は感情レベルです。そして、「僕は背が低い」というのがセルフイメージに当たります。

 この状態だと、この人は不幸になります。「リンゴが食べたい(価値観)。でも高い所にあるんだよ(信念)。オレ、背が低いしさ(セルフイメージ)」という流れになって、いつまでたっても幸せにはなれません。りんごを食べるには、この状況を変えてセルフイメージ、信念、価値観のどれかを変えればいいのです。

 「低い所にあるリンゴもあるんじゃないか」と信念を変えます。ほとんどのリンゴは高い所にあるけれど、「低い所にもあるかも」と探し始めたら、見つかるかもしれません。

 これはビジネスにも応用できます。

 「私はこのジャンルで独立しようと思っている。でも競合が多い。今から参入するのは無理だ」というのは信念ですね。ところが「でも、まだ開拓されていないニッチがあるかも」と思って探し出すと新しい信念が見つかるかもしれません。「ここだったら、まだいけるかも」となった時、「私の能力だったらやれるかも」「私の技術はそこに対応できる」というのがセルフイメージになり、「それがやりたい」は価値観になるわけです。このように、信念を変えることができます。

 価値観を変えると、どうなるでしょうか。

 「リンゴじゃなくていい、ミカンが好き」ということがあり得ます。「リンゴしかおいしくないと思っていたけれど、ミカンも悪くないな」と。ミカンが好きになれば、ミカンは低い所にあるのでたくさん採れます。このように、価値観を変えることもできます。

 セルフイメージを変えるとどうなるでしょう。

 背が低いのを、高く変えられたら理想的ですが、さすがに無理ですね。それなら「高い所も採れる自分だ」と考えます。台を持ってくるとか、木に登れる人間だとかです。このようにセルフイメージを変えることで、「リンゴは高い所になる、リンゴが好き、私は木に登れる」で幸せになれます。

 ビジネスの例で考えると、「自分は能力がない」というのはセルフイメージ。「世の中は競争でいっぱい」は信念。「だから自分は会社に属さなきゃダメだ」が価値観になります。こう思いながら仕事をすると、会社に入ってもよいパフォーマンスは発揮されません。

 思い込んでいることを変えるのは大変ですが、どれかから変えていく必要があります。

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