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» 2010年08月09日 19時10分 UPDATE

研修に行ってこい!:業績アップにつながる電話応対――基準づくりと発声トレーニングのコツ (1/2)

誰にとっても「できて当たり前」と思われている最たるものが電話応対。その中でも「話し方」を教えるのは至難の業です。本人が問題意識を持たない限り、声の大きさ、話し方のスピードなどは誰もが指摘しづらいからでしょう。しかし、話し方を変えることで、業績に違いが現れるのも事実なのです。

[原田由美子,Business Media 誠]

 研修で一番教えるのが難しいのは、誰にとっても「当たり前だ」と思われていること。その最たるものが電話応対です。その中でも特に「話し方」を教えるのは至難の業です。理由は、本人が問題意識を持たない限り、声の大きさ、話し方のスピードなどは誰もが指摘しづらいから。しかし、話し方を変えることで、業績に違いが現れるのも事実。今回は、業績アップにつながる「話し方」を向上させるトレーニングのコツをご紹介します。

 「電話コンクール」というのがあるのをご存知でしょうか? 財団法人日本電信電話ユーザ協会では、毎年電話応対コンクールを実施しています。コンクールは2010年で第49回を迎え、2009年は約1万人が参加した大きなイベントです。参加者のうち約50人が電話の応対力と営業マインドを競い合います。参加企業は、一流の対応を求められるホテルなどのサービス業から、地域密着でビジネスを展開されている企業までさまざまです。企業規模の大小や、知名度は関係なく、どのような人でも参加できることが魅力の1つです。2010年は11月に開催しますが、今回はそのコンクールの評価基準を参考にしましょう。

 コンクールの審査基準は以下の表を見てほしいのですが、基本の考え方は「顧客満足度」。応対内容から企業イメージがどう作られたか、を審査します。

段階 配点 ポイント 要素
1:最初の印象(初期応対) 15点 第一声から本題に入るまでの印象はどうか。 ・社名の名乗り
・あいさつなど電話の初期応対全般
2:基本応対スキル 20点 声の調子や言葉遣いにおいて好感度が高く、「話す・聴く」という基本スキルができていたか。人柄が感じられ、気持ちが伝わる話し方であったか。 ・声の大きさ/話すスピード
・発声/発音/歯切れのよさ
・声の表情
・敬語/応対用語/相づち
・口ぐせ/馴れ馴れしさなど
3:コミュニケーションスキル 20点 問題の主旨やお客様の要望を理解し、矛盾のない応対内容になっていたか。話の組み立てに論理性があり、自然で効率よくゴールに結びつけられていたか。 ・要点把握
・説明方法
・傾聴態度
・処理の仕方
・積極性
・迅速性など
4:CS(営業)スキル 30点 お客様の興味を引き、納得させる提案の仕方であったか。お客様の満足度を高めるような対応がなされていたか。 ・目的達成度
・丁寧な応対
・感謝の気持ち
・信頼性
・好感度
・情報提供力
・業務知識
・企業アピール力
・自然なセールストークなど
5:最後の印象 15点 クロージングの基本スキルと、会話を終えたときに相手に与えた印象はどうか。 ・終わりのあいさつ
・担当者の名乗り
・受話器の扱い
・会社への印象度、最後の印象を含めた全般

電話トレーニングの実際

 筆者の会社(Six Stars Consulting)の電話対応研修では、次のような手順で実施しています。

ステップ 内容
事前確認 応対(かける/受ける)の際の基本的なスクリプトを作成し、基準を明確化
研修実施 1:目的・意義の共有
2:スクリプトの再確認
3:発声練習
4:あいさつ、敬語、クッション言葉の再確認
5:基本応対練習(3人1組)
6:VTR撮影/VTR視聴/相互フィードバック・アドバイス
研修実施後 研修後3カ月間、業績が向上したチームを毎月表彰

 研修で実施する時は最大でも1日しか時間が取れないため、1〜6を集中的に行います。しかしその場合、職場に戻ってからの定着率にバラつきが出てしまうため、研修後の表彰などを組み入れ、職場での実践が継続できるように工夫しています。

 職場でトレーニングを行う際も、研修の手順のイメージで実施することがお勧めです。

 なお、基本的なスクリプトは、前回の記事やコンクールの基準を元にした上で、メンバーで成果を上げている人の意見を取り入れて作成するとよいでしょう。

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