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» 2010年09月27日 09時15分 UPDATE

「職場がツライ」を変える会話のチカラ:やる気がない人を巻き込む方法 (1/2)

一見「やる気がない」と思える人にも、その理由の裏側がきっとあるはずです。拒否の言葉に隠された相手の肯定的な面を探すと、相手が大切に思っていることが見えてきます。

[竹内義晴,Business Media 誠]

編集部からのお知らせ

リーダー層に加え、スタッフの皆さんでも、職場の雰囲気や環境、人間関係を改善し「自分にとって働きやすい職場」を作っていくために、すぐに実践できるヒントを記したのが、『「職場がツライ」を変える会話のチカラ』(竹内義晴 著)です。本連載では、同著の一部を加筆・修正し、掲載しています。


相手にとってのメリットを伝える

 「働きやすい職場」を作るには、スタッフみんなで「思い」を共有し、やる気を持って仕事に取り組めることが必要です。でも実際は、やる気がある人もいれば、やる気がない人もいます。

 やる気がない人に、いくら「やる気を出せ」と言っても、やる気を出してくれることはまずありません。なぜなら、そういう人は「やる気がない」わけではなく、「やる気を出すことのメリットが分からない」ことが多いのです。

 わたしがシステム開発の仕事をしていたときのことです。問題や課題をチームで共有するために、月に一度時間外に集まって、定例会議を開いていました。

 時間外の会議なので参加は任意ですが、多くの人が参加してくれました。しかし、1人だけいつも参加してくれない人がいたんです。おそらく、時間外に呼び出されて参加することが嫌だったに違いありません。

 それでも参加してほしくて、「なぜ、いつも参加しないんですか?」と責めよって、参加してもらったこともあります。しかし、そうして参加してもらっても、そこにいるだけで、発言をすることもないので、いてもいなくても同じです。

 そこで、参加しないことを責めるよりも、相手にとってのメリットを伝えるようにしました。「問題を全員で共有して、みんなで結論を出す会議です。1人で考え込まなくていいので、○○さんにとってもメリットがあると思いますよ」というようにです。すると、参加してくれるようになったのです。

 一見「やる気がない」と思える人にも、その理由の裏側がきっとあるはずです。

 例えば、重要な会議でやる気を見せないスタッフは、会議自体が「つまんない」と思っているのかもしれません。だとしたら、やる気がないことを責める前に、会議自体を楽しい会議に変えることから始める必要があるでしょうし、なによりも「参加することが、あなたにとって、どれだけメリットがあるのか?」を伝えることが大事です。そうすることで、相手を巻き込むことができるんだなと気がつきました。

キーワードは「一緒にやろうよ」

 やる気がない人に「どうか参加してください」とお願いしても、なかなか参加してはくれません。むしろ、お願いされればされるほど逃げたくなるのも人情かもしれません。

 それよりも、「一緒にやろうよ」と伝えてみましょう。

 わたしは田舎に住んでいて、地域の人たちと消防団活動に参加しています。これはボランティアなので強制力はありませんが、人数が少ないので、活動に支障が出始めています。もともと人口の少ない地域なので、参加できる人にはできるだけ参加してほしいのですが、中に1人、参加できるのにいつも参加してくれない人がいました。

 「ちょっとお願いがあるんだけど、○月○日の行事、忙しいと思うけど、参加できないかなぁ」

 このように「お願い」をしても、多くの場合、忙しい理由を説明されておしまいです。仲間内でこの話題になると、いつも「あいつはやる気がない」という話になってしまいます。参加しない人に文句をいって解決すればいいのですが、それでは進展がありません。そこでわたしは、活動への誘い方を変えてみたんです。

 「○月○日の行事なんだけど、一緒にやろうぜ」

 こうしたところ、いつも必ず断る人が、意外にもOKの返事をくれたのです。周りの仲間からも、「一緒にやろうぜっていうのは、なんだかいいね」という反応です。

 無理にやる気にさせるよりも、「一緒にやろうよ!」というひと言のほうが、やる気を引き出すということを実感した出来事でした。

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