フリーランスが増えた背景は?フリーランスを目指す前に(2/3 ページ)

» 2013年05月20日 18時45分 公開
[三河賢文,Business Media 誠]

急速なITの進化が「ノマド」を可能にする

 フリーランスの中でも、多くの人々が選択する「ノマドワーキング」というスタイル。このノマドという働き方が生まれた背景として、まず取り挙げるべきが「ITの進化」だろう。

 世の中を見渡せば、今や至るところにITが広がっている。「会社にPCが1台もない」なんていう人は、ほとんどいないのではないだろうか。工場などでも管理にPCを使っているし、外回り専門の営業マンもノートPCやスマートフォン、タブレットPCを多用している。

 無線LAN環境の整備も進められ、街中でインターネットにつながるようになってきた。カフェや駅など、自宅にいなくてもインターネットサーフィンやメールの送受信などができてしまう。こうなれば、特に仕事の多くをPCでこなすようなビジネスパーソンであれば、「会社に行かなくても良い」と考えるのは必然的といえる。

 例えインターネットにつながらなくとも、例えばOfficeソフトでの事務処理や、オフラインに保存しておいたコンテンツの閲覧など、インターネットにつながらなくてもできる作業もある。

 電車と言えば、少し前までは「寝る」「本を読む」「ボーっとする」が過ごし方の上位を占めていたのではないかと思うが、ITの進化によってこうも変わってきた。特にスマートフォンなどは、ビジネスマンに限らず実に多くの人々が「時間つぶし」として触れている。それだけ、ITが身近になったということだろう。

 またPCを購入するのも、随分とハードルが下がってきた。

 今や20万円も出せば、ビジネス向けのかなりハイグレードがPCが買えてしまう。AppleのMac book Air登場に追随しようと発売されるUltrabookであれば、5万円程度でも購入できるほどである。

 スマートフォンも従来の携帯電話のように「0円携帯」と化しているものもあるし、自宅にインターネット回線を引くのも毎月定額で数千円。場合によっては、プロバイダーのキャンペーンなどで「工事費無料」「3カ月無料」なんてものまである。自分の周囲にIT、インターネット環境を構築するのは、これほど簡単なのだ。

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