1対1の関係性が強み、限定裏メニューも――LINE@、ピザチェーン「ナポリス」の活用は今日からはじめるLINE@(2/3 ページ)

» 2013年05月22日 10時00分 公開
[まつもとあつし]

FacebookやTwitterと一番異なるのは?

 「キャンペーンでナポリスに接点を持ってくれた人たちをファン(ナポリスト)として育てていきたかった、そのためにはLINE@が一番だったんです」(續さん)

 ソーシャルメディアでまず「一生無料キャンペーン」を拡散してくれたのはコアファンといえるが、それを見てキャンペーンに申し込む(いいね!を押す)のは比較的ライトな層だ。その層と「友だち」というLINE@ならではの関係になり、TwitterやFacebookよりもよりメリットのある情報を届け続けることで、ファンとして育ってもらうという狙いがそこにはある。

 FacebookやTwitterと異なり、手元のスマートフォンにプッシュ通知で情報が届くため、タイムラインの中に埋もれてしまうことはない。また「友だち」というあたかも1対1の関係性の中のもののようにメッセージが届くことで、(その内容には注意が必要だが)より効果が期待できる。續さんが店のマスコットキャラクター(刑事ナポリス)の「中の人」となってメッセージを発信し続けるのも、その効果を高めるためだ。

2013年5月21日時点での「友だち」数は3605人。刑事ナポリスくんというキャラクターを立てることで、親しみを持ってもらう狙いがある。語尾に「ッス」と付くのが特徴

 ナポリスの店内には、トレーの返却台や机の上など客が目をとめそうな場所に、LINE@での友だち申請を促すポップを配置している。LINEからも申込時にポップが2個、ステッカーが3枚に提供される(追加で購入することも可能)が、それ以外にも独自のポスターを掲示するなど工夫を凝らしている。

 ただ既に来店している顧客からの友だち申請だけでは、多くのファンの獲得は難しい。やはりFacebookやTwitterでライト層との接点を作り、そこからLINE@を通じてコアファンを育てていく、という流れは他の業態にも通じるものだと言えそうだ。

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