敵対する人も、話し方次第で味方になるあなたの話の9割は相手に伝わっていません(1/2 ページ)

ビジネスでもプライベートでも話し方1つで印象は変わり、その後の人間関係や出世をも左右することもある。誰からも信頼されて仕事を任され、親われて尊敬される。話し方次第で、充実した人生が手に入るのだ。

» 2013年07月31日 11時00分 公開
[松本幸夫,Business Media 誠]

集中連載「あなたの話の9割は相手に伝わっていません」について

本連載は、松本幸夫氏著、書籍『あなたの話の9割は相手に伝わっていません』(アスコム刊)から一部抜粋、編集しています。

「自分が思うのと、全然違うかたちで伝わってしまっていた」「丁寧に話しているつもりなのに、相手を怒らせてしまった……」そんな経験は、誰でも1度はあるのではないだろうか。

実は、その原因の多くは相手にあるのではなく、自分自身が作ってしまっているのだ。そういう人はこれからも相手を怒らせたり、自分の言いたいことを伝えることができないままだろう。

本書では「相手に伝わらない」あるいは「相手を怒らせる」などの、伝わる話し方ができない人の問題点を指摘し、具体的にどんな言葉で話せばいいのかなど、今すぐに簡単に出来る改善策を詳しく解説。話し方で損をしてきたと悩んでいる人、また、相手にもっと気に入られたいと思う人にも役に立つ1冊だ。


著者プロフィール:

松本幸夫(まつもと・ゆきお)

執筆とセミナーでの講義をメインに活動するコンサルタント。スピーチドクター、NPO法人認定日本プレゼンテーション協会認定マスタープレゼンターの肩書きも持つ。NHK、その他テレビへの出演実績多数。

セミナーは好評で、全国で年間200回以上も行う。リピート率は高く、92%を超えている。

話し方以外のメソッドも定評があり「最短でできる人をつくる」をモットーとして、人材育成をはじめ、タイムマネジメント、交渉、プレゼンテーション、営業術など、さまざまな分野の研修や執筆活動を行っている。


敵対する人も、話し方次第で味方になる

 話し方が変わることで、あなたは周囲から認められ「上」に評価されるようになっていく。

 時と場合にもよるが、あなたが実力者で上司の立場になったら、今までの「悪いんだけど、もしもよかったら残業してくれるかなあ」などという、オドオドした上司の話し方ではなくなっていく。本当のリーダーは、部下に対しては「上から」はっきりと言える自信と威厳をもっている。「これ頼むよ!」と堂々とした話し方をするから部下はそれに従うのだ。これができれば上司と部下という関係に限らず、どんな場合においても適切な話し方が可能だ。

 また、さらに上司に対しては「ボスマネジメント」を頭に置いた、対部下とは全く違ったスタンスでの「話し方」もできる。「部長、すばらしいアイデアだと思います。さすがです。そこでですが、この部分を変えたらどうでしょう?」というように、本当は反対に近い提案であっても、上に認めさせるだけの「話力」を身につけることができる。

 社内では部下から尊敬され、上司をも動かせ、さらには信頼される。実力は身につけていてという前提だが、それも「話し方」1つと言ってよい。

 私たち人間は、まさに「人の間」に生きている。会社内はもちろん、プライベートのときであっても「話し方」を欠かすことはできない。コタツに1人で入ってじっとしているなら「話し方」など必要ないかもしれないが、1歩でも外へ出て人生を充実させたいと思うのなら、人と話をしないわけにはいかない。

 かつて、外に出ると「7人の敵がいる」などと言われたものだが、今は「話し方」1つで、周囲の人たち、たとえそれが敵であっても動かしていける。「伝わる話し方」というのはそれほどまでに大事なのだ。誰からも信頼され、仕事を任され、人からは親われて尊敬される。そんな充実した人生が手に入るのである。

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