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» 2013年10月17日 10時00分 UPDATE

田中淳子の人間関係に効く“サプリ”:その役割、いったん脱ぎ捨ててみませんか――重い心を軽くする「着ぐるみ理論」 (1/2)

仕事でトラブルに見舞われたとき、例えそれが収束しても、いつまでも頭から離れないことがある。そんなときに役立つのが「着ぐるみ理論」。気持ちの切り替えに役立つこと請け合いだ。

[田中淳子,Business Media 誠]

田中淳子の人間関係に効く“サプリ”:

 職場のコミュニケーションに悩んでいる人も多いのではないでしょうか。「上司にこんなことを言ったら怒られるかもしれない」「部下には気をつかってしまうし」――。

 本コラムでは、職場で役立つコミュニケーション術をご紹介します。具体例を挙げながら「なるほど! こういうやり方があるのか」「これなら自分でもできるかもしれない」と感じてもらえるよう、筆者が見聞きした出来事をちりばめています。

 明日から……ではなく、いますぐに試すことができる「コミュニケーションのヒント」をご紹介しましょう。


 会社からの帰宅途中、自宅最寄駅に着いてからまっすぐ家に帰らず、駅前のカフェに入って小一時間過ごすという友人がいる。帰宅拒否症なのかと心配したら、そうではなくて、「仕事モードの自分」と「プライベートな自分」のスイッチを切り替えるために、そのカフェにいったん立ち寄ることが大事なのだと言う。

 同居人がいる場合、パートナーに対して気をつかう部分は性別も年齢も問わず、大なり小なりあるだろう。この友人の場合は、一呼吸置くための場所がカフェらしい。

 とはいえ、毎日、カフェに通って……というのは、時間的にも金銭的にも厳しい面がある。そんな時におススメなのが、「着ぐるみ理論」である。

 これは、私が昔から提唱している考え方なのだが、多くの方に支持されているので、まずはどんな理論なのかを解説しよう。

 例えば会社員の場合、出社したら、「会社員」という着ぐるみを着る。本当に着るわけではなく、そういう気持ちになるという意味だ。会社員という「着ぐるみ」を着ているつもりで仕事に取り組む。仕事は楽しいことばかりではなく、つらいことや面倒なこともある。トラブルに翻弄されたり、思うように仕事が進まなかったりして憂鬱な気分になることもある。それを生身の自分が全面的に受け止めてしまうと、心身を摩耗し、疲れてしまう。週末近くにそんな出来事に遭遇すると、土曜も日曜もその気持ちを引きずってしまい、憂鬱な気分で休日を過ごす羽目になる。これではまったく健康的ではない。

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 そんな時、「私は、“○○という着ぐるみを着ているんだ”」と考えると、この問題を回避しやすくなる。

 例えば営業職にある人が、クライアント先でのトラブル対応で奔走したとしよう。クライアントには叱られ、多少の嫌みも言われ、目が回るような忙しさの中で対応し、最悪な気分にはなったものの、やっと事態が収束する。ほっと一息ついたものの、叱られたことや言われた嫌みなどが耳に残っており、憂鬱な気分は解消されない。

 だから、「営業職としての着ぐるみ」を着て仕事に取り組むと考える。クライアントからの叱責や嫌みも、トラブルに対応する際のドキドキした気持ちも全て、「営業としての着ぐるみを着た状態で受けたもの」と捉えるのである。ことが収束し、仕事を終えて帰宅する時点で、その「着ぐるみ」を脱いでしまう。

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