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» 2013年12月27日 13時00分 UPDATE

FileMakerで“脱Excel”:営業の進捗、iPadで管理したい――Biz.ID営業部が“脱Excel”に挑戦 (1/3)

ビジネスの現場で“書類を作ろう”と思うと、とかくMicrosoft Excelに頼りがち。しかし、データの集計や抽出までやろうとするならもっと適したソフトがある。そこで今回、Biz.ID営業部が、売上管理シートの“脱Excel”に挑戦した。

[広田稔,Business Media 誠]
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 ビジネスでよく使うソフトウェアは何? と聞かれたら、多くの人がMicrosoft Excel(以下、Excel)と答えるだろう。本来は表計算に使うものだが、その多機能さゆえに日報から営業の案件管理、顧客リスト、見積書まで幅広いビジネスシーンで使われている。マス目のサイズを変えて柔軟に体裁を整えられることから、書類のレイアウトを作成する用途にも使われている。

 ただ、自由度の高いソフトは、細かいところで不自由を感じることも多い。例えば、料理を考えてみると分かりやすいだろう。包丁1本だけでも材料を加工することはできるが、皮はピーラーを使った方が効率よく剥けるし、みじん切りならフードプロセッサーのほうが手間なくきれいに仕上がる。同じように、Excelの使い方を覚えていけばいくほど、「こうしたほうが見やすいけど、できないのはExcelの仕様だから仕方ないよね……」と、諦めることも増えてくる。

 Excelはさらに、チームのメンバー同士でデータを共有するような場面でも課題が残る。ひとつのワークシートをサーバに置いて共有していると、誰かがマクロを壊してしまうこともあり得る。また、ファイルとして気軽にコピーできるがゆえに、どのバージョンが最新か分からなくなるといった問題も起こりがちだ。

 そんな悩みを抱えている人をサポートしてくれるのが、ファイルメーカーのデータベースソフト「FileMaker 13」シリーズ。Excel上でやっているように仕事のデータを蓄積し、その中から必要なデータを抽出して引き出せるのはもちろん、細かなレイアウトの調整も行える。iOS端末にも対応しており、iPhoneやiPadから業務データを閲覧したり入力したりすることも可能だ。

 ただ、“データーベース”と聞くと「何となく難しそう」と思ってしまうのも事実。そこで今回、FileMaker初心者の筆者が、Excelで管理している売上管理シートをFileMakerの業務システムとして開発できるかどうかを試してみた。開発するのは、ビジネスメディア誠の広告営業スタッフが使ってる売上管理シート。はたして業務システムは完成するのだろうか……。

Photo 「FileMaker Pro」。ファイルの暗号化がより強力な「FileMaker Pro Advanced」もある

今回、FileMaker Proで開発した「Biz.IDの売上管理システム」ってどんなもの?

 ビジネスメディア誠の広告営業部では、確定した売り上げデータを顧客管理ソフト「Salesforce」に入力して管理している。ただ、入力する前の段階で、「売り上げ見込みはどれくらいか」「交渉中の案件はどれくらいの額に達しているのか」といった状況を把握する必要があり、その情報をExcelのワークシートで管理している。

 Excelの1行目には、「日付」「クライアント名」「案件名」「メディア名」「AG/Rep」(広告を仲介するエージェント/メディアレップの略)「備考」の6項目があり、月ごとに「決定」「見込」「提案中」「提案予定」「失注」の5つの列が用意されている。この5つのいずれかに金額を入れ、“ひと目でどんなステータスにあるのか”を把握できるようにしている。

 各月ごとに売上目標額である「予算」が設定されており、「決定」と「見込み」の金額を引いた数字を「予算差異」欄に出すことで進ちょくを把握する。


 ビジネスメディア誠の売り上げ管理システムで必要とされるのは、売上の進ちょくを月ごと、クライアントごとで絞り込んでチェックする機能。今回は、FileMaker Proに標準で備わってる検索欄にキーワードを打ち込んで使う――という、手のかからない方法を試すことにした。もちろんiPadで情報を確認したり、入力したりできるようにもするつもりだ。

 ちなみに断っておくと、筆者はアップルやネット系の話題を専門にしているライターで、Excelもきちんと使いこなせてるかどうか怪しい“ぬるい”Excelユーザー。プログラミングは未経験で、ましてやゼロからのデータベース開発も未経験だ。

 結論からいうと、こんな“フツーの人”の筆者でも、ネットや書籍で使い方を調べながら1週間ほどで初歩的な業務システムを作ることができた。しかも、ライター業をこなしながら、だ。

 それでは、どのようにして業務システムを作ったのかを見ていこう。

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