連載
» 2014年12月18日 05時00分 UPDATE

CRMの基本:あの有名企業がCRM戦略を重視するワケ (1/2)

いまをときめく企業がCRM戦略を駆使し、顧客を囲い込み、業績を伸ばしています。CRM戦略は、これらの成功事例の根幹を支えている考え方です。

[坂本雅志,Business Media 誠]

連載「CRMの基本」について

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本連載は、坂本雅志著、書籍『この1冊ですべてわかる CRMの基本』(日本実業出版社刊)から一部抜粋、編集しています。

GoogleやAmazonなどの有名企業が一番重視しているのがCRM(Customer Relationship Management:顧客関係管理)です。

CRMは「企業と顧客の長期的かつ良好な関係を構築する手法・戦略」ですが、ここ数年でCRMを取り巻く環境は激変しています。

ポイントカードや会員プログラムだけでなく、Amazonのレコメンド機能やGoogleの行動ターゲティング広告、携帯電話会社の割引施策まで、その範囲は多岐にわたります。

直近の動向・トレンドを踏まえ、CRMの必須知識や導入のポイントを解説した1冊です。


「1顧客1ID化」の時代

 現代において“勝ち組”とされている企業の代表格はGoogleやAmazonですが、こうした企業が重要視しているのが、CRM(Customer Relationship Management:顧客関係管理)です。

 2012年3月に、Googleが変更した新たなプライバシーポリシーは、それまでGoogleの各サービスが持っていたものを一本化し、ユーザーを1つのIDにまとめられるようにしました。Googleによれば、「すべてのサービスをユーザー個人の特性に合致したものにするため」です。

 なお、Googleがこれを導入する前は、万人に対して同様のサービス結果を明示していました。

 2014年10月現在、動画投稿サイト『YouTube』で視聴した動画まで、検索結果に影響するようになっています。

 「1人のユーザーに関するデータが各サービス間をまたがって共有され、ユーザーの利便性向上につなげる」という1顧客1ID化の考え方は、CRM戦略を描くにあたり避けては通れない課題です。Googleはこの課題をクリアし、さらなるステージに歩を進めています。

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 また、Amazonでは、購入者の趣味や嗜好に合わせて抽出した商品の紹介、購入者がチェックした商品の関連商品の紹介、購入者の閲覧履歴からの商品の推奨などを、「レコメンドエンジン」により自動で実施しています。

 皆さんもAmazonで商品を購入する際に、ログインIDとパスワードで自分のアカウントにアクセスすると思います。あまりに日常的すぎて見過ごしてしまっていますが、Amazonは1つのIDに顧客の購買履歴を蓄積しているのです。

ポイントカードはCRM戦略

 別の身近な例でいえば、ファミリーマートの「Tポイント」やローソンの「Ponta」に代表される、コンビニエンスストア(以下、CVS)などで展開している「共通ポイントサービス」は、CRM戦略です。

 CVSでは、「いつ」「どこで」「誰が」「何を」「どれくらい」「どのように」購入したかという顧客の購買履歴を蓄積しています。これにより、新商品の開発につなげることや、マーケティング施策に役立つ展開が可能になるのです。

 楽天も2014年10月から、共通ポイントサービスを開始しました。普段何気なく提示しているポイントカードが、CRM戦略に活かされているのです。

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