学歴や資格にこだわっていると「ヒマな人」だと思われる捨てる「習慣」(1/2 ページ)

資格取得に自分の時間とお金をかけることは結構ですが、大事なのはいかにそれを回収するかということ。実戦経験を積み重ねる中で成果が出せなければ、それは単なる暇つぶしでしかありません。

» 2015年02月20日 05時00分 公開
[午堂登紀雄,Business Media 誠]

連載:捨てる「習慣」について

本連載は、午堂登紀雄著、書籍『1つずつ自分を変えていく 捨てるべき40の「悪い」習慣』(日本実業出版社刊)から一部抜粋、編集しています。

「忙しい」という口グセ、完璧主義、自社基準の評価――あなたには「捨てたほうがいいかも」と思う習慣はいくつあるでしょうか?

時間と経験が積み重なると、自分でも気付かないうちに行動や思考が習慣化していきます。自分が本当は何を欲しがっていて、何がやりたいのかが分からないまま、情報や他人の意見に流されがちになります。

本書では、人生に「悪い影響」をもたらす40の習慣について、「捨て方」と「捨てて得られるもの」を具体的に伝えます。捨てたいと思うものを1つずつ捨てていくことで、あなたの人生は少しずつ前向きな方向に変わります。


 小→中→高→大→就職という進学ルートは本当に正しいのか、日本の教育内容は時代の変化に対応しているのか疑問に感じています。根拠の1つは、職業機会の変化です。

子どもたちは、まだ世の中に存在しない職業に就く

 例えば私が小学校に入学したとき、携帯電話やスマートフォン業界、インターネット業界はありませんでした。コーチングや情報セキュリティなども最近の仕事ですし、マンション管理士は西暦2000年以降に出現した職業です。

 ということは、20年後の将来、自分の子どもが就くのは、もしかしたら今はまだ存在しない仕事である可能性があるわけです。

 そう考えると、既存の概念や答えが存在する理論のインプット、旧来の常識から見た知識の暗記を繰り返す教育にいったいどれほどの価値があるのか――と、思えてこないでしょうか。

 もちろん、仕事の進め方や人間心理、問題解決やアイデア発想の本質がそうコロコロ変わるわけではありませんから、大部分の人にとっては、高等教育機関への進学は変わらず重要であり続けるでしょう。しかし、とくに日本の大学の多くは、研究者養成機関か従業員量産システムの域を出ていないと感じます。

世界で活躍する能力は学校で学べない

 クリエイティブな能力の高い人は、起業家だったり、自営業で活動しています。もちろんサラリーマンでも高給取りのポジションを手に入れています。

 実際、アップルやグーグル、アマゾンのように、業界を超えて競争ルールを変革した会社が利益を独占しています。とくに欧米各社が取り組むスマート革命は、IT業界だけでなく、自動車産業やエネルギー産業のあり方まで変えようとしています。

 さらに、ソーシャルメディア時代では世界に散らばるプロフェッショナルに声をかけ、あるいは声がかかり、グローバル規模でプロジェクトを組んだり仕事を受発注するのがあたりまえになります。

 翻って、今日の学校教育は「新しいものをつくる」「従来のしくみを変える」「ものごとの本質をとらえる」「ソーシャルでの社交性を身につける」「主義主張や価値観が異なる人と対話できる」といった能力を獲得、あるいは高度化するカリキュラムになっているでしょうか。

 ほとんどの学校の教育は、「ペーパーテストで良い点をとる」方向に向かっています。小学校はともかく、自我が芽生えた中学校、将来の進路を考え始める高校でも受験勉強を意識します。

 大学も理論重視で実務とはほど遠い。研究者の育成には適していても、ビジネスパーソンとしての基礎づくりになっているのか。

 つまり、学歴を得るための教育を捨て、子どもが自分の力で人生を切り開くことができるような教育を、親が意識して与えることも重要ではないでしょうか。

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