連載
» 2015年03月26日 09時00分 UPDATE

職場で役立つデジタル化レシピ:“Adobe Readerなし”でできる、PDFへのテキスト記入方法

Webサービス「PDFescape」を使えば、既存のPDFにテキストを追加記入できる。Adobe ReaderがインストールされていないPCでもWebブラウザさえあれば利用でき、また図も貼り付けられるなど多機能だ。

[山口真弘,Business Media 誠]

この連載は

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 保管コストの削減はもとより、劣化の防止や検索性の向上、再利用の促進などさまざまな利点が認められ、徐々に広がりつつある紙の文書や帳票のデジタルデータ化ですが、用途や目的を考慮せずにむやみにスキャンすることでかえって効率が悪くなったり、作業に手戻りを発生させてしまうことも少なくありません。

 また商法や税法で保管が義務付けられている文書の場合、電子帳簿保存法やe-文書法などのルールに則った手順を踏む必要があり、自分の判断でやみくもにデータ化するわけにいかないといった事情もあります。

 本連載ではこうした現在の状況を踏まえつつ、文書のデータ化にまつわる情報、さらにはフォーマットであるPDFや変換機器であるスキャナ、保存先となるストレージに至るまで、業務現場と情報システム部門に役立つ知識やTips、活用術を幅広く紹介していきます(著者より)


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 申込書への記入や注釈のやりとりなど、PDFを印刷せずに画面上でテキストを記入するというニーズは身の回りに数多く存在する。前回は、Adobe Readerを用いてPDFにテキストを記入する方法を紹介したが、今回はWebサービスを用いる方法を紹介しよう。

 オンラインでPDFにテキストを記入できる機能を備えたWebサービスはいろいろあるが、そのほとんどは日本語に対応していない。もし記入できたとしても、ダウンロードする段階で文字化けするなど、実用に耐えない場合がほとんどだ。

 その点、今回紹介する「PDFescape」は、日本語も問題なく記入でき、また図も張り付けられるなど、Adobe Readerに比べて多機能だ(ほかにもページの回転、削除、順序入れ替えといった編集作業にも対応している。こちらはまた別の機会に紹介する予定だ)。

 使い方は簡単で、まずはPDFファイルを読み込んで表示させ、続いてメニュータブの「Insert」にある「Text」をクリック。あとはテキストを挿入したい箇所をクリックして、ワープロの要領でテキストを入力する。フォントは英数字のみ4種類から選択でき、このほかフォントサイズ、強調、斜体、下線、色を指定できる。複数箇所に記入する場合は、クリック→記入を繰り返せばよい。

 記入が完了し、ページ左端のツールバーにある「Save & Download PDF」をクリックすると、ローカルへのダウンロードが行われる。ちなみにAdobe Readerで記入したテキストは注釈として扱われるが、上記の方法で記入した場合、原本のPDFファイルに直接書き込んだものとして扱われる。プロパティなどを見ても、もともとPDF上に存在していたテキストと見分けがつかないので、既存のPDFを修正する用途などにも向いている。

 Adobe ReaderがインストールされていないPCはそう多くないだろうが、今回の方法はOS不問でWebブラウザさえあれば利用できるので、知っておくと重宝するだろう。なお、パスワード保護で編集が制限されているPDFファイルに対して利用できないのは、前回紹介したAdobe Readerと同様なので、その場合はあきらめて、いったん紙に印刷してから手書きで記入するようにしよう。

 なお、PDFescapeは外部のサービスということで、会社によってはセキュリティポリシーの関係で利用できない場合もある。利用にあたっては、必ず管理者に可否を確認するようにしてほしい。

Photo 「PDFescape」。海外製のサービスだが、メニューはアイコンが多用されているため分かりやすく、英語が苦手でも問題なく利用できるはずだ。対応ブラウザも幅広い
Photo トップページの「Edit Your PDF Now」をクリックしたのち、このページの「Upload PDF to PDFescape」からPDFファイルをアップロードする。URLを指定してオンラインから直接読み込むこともできる
Photo PDFが表示された。画面で見ると、日本語のテキスト部分が低解像度のビットマップのように荒れて見えるが、あくまでも表示上の問題であり実際に画像に変換されているわけではない
Photo 画面左上のメニュータブの「Insert」にある「Text」をクリックしたのち、テキストを挿入したい箇所をクリックする
Photo ワープロの要領でテキストを入力する。フォントサイズと色が調節できるほか、強調、斜体、下線といった装飾も可能。いったん記入したテキストをドラッグして位置をずらすことも可能だ
Photo 記入が終わればページ左端のツールバーにある「Save & Download PDF」をクリックする。自動的にローカルへのダウンロードが行われる
Photo ダウンロードしたPDFをAdobe Acrobat Proで開き、テキストを選択した状態。文字化けすることなくきちんと記入でき、かつテキストとして選択可能であることが分かる
Photo こちらはAdobe Acrobat Proで編集ツールをオンにしたところ。もともとPDF上にあったテキストと同格に扱われていることが分かる

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