普通に「おごって」はダメ、一流になるための“極意”とは銀座で学んだこと(1/3 ページ)

» 2015年11月06日 08時00分 公開
[桃谷優希ITmedia]

社会的な成功に惑わされてはいけない。そこで成功するのは簡単さ。自分を露出するだけでいい。(ジョルジオ・アルマーニ)

 これまで、出世について連載してきましたが、そもそも出世している方、一流の人たちに多くみられる「謙虚」や「おおらか」というイメージは、一体どこからやってくるのでしょうか。

 彼らが持つそのようなイメージは、単に「いい人」というのではありません。むしろ、彼らの日々の行動や気遣いは、他人が気付かないほど繊細でささいなことのように思います。

一流の「おごりかた」

 「自らが広告塔になって、メディアなどにバンバン出ているときはまだまだ成長過程。ポッと姿を消したときこそ、その人が“天にいるか地獄にいるか”を判断できる」と、某中小出版社のA社長は話します。

 メディアに露出するとたくさんの人が寄って来ますが、それは社内出世でも当てはまるのではないでしょうか。出世すれば飲み会、会食など、たくさんの人に囲まれるでしょう。そのときの行いで、後々、“天にいくか地獄にいくか”が決まると、Aさんは続けます。

 「成功して、周りの人たちと一緒に盛り上がるのはいいことだけれど、ここで気を付けなくてはならないのは、皆、何かしら思惑があって近づいて来ているということ」

 お祝いをされると、ついつい「おごって」しまうかもしれませんが、「おごる」という行為の中にも、一流になる人にはポイントがあるそうです。

 自らの意思で寄って来たにもかかわらず、彼らの多くは多少なりとも嫉妬を秘めています。ですから、「おごるよ」とストレートに言ってしまうと、本人は特に横柄なつもりはなくても、周りは「ちょっと成功したからと言って……」と感じたり、「ここは……じゃなくて、ずっとお前がおごれよ」などと捉えられかねません。

 しかし、出世をされる方は抜かりなく、ただ一言「たまには格好付けさせてください」と、スマートに支払いを済ませます。すると、「なんて謙虚な人なんだ」というイメージが付くのです。

 おごるときも、「上から目線」ではなく「下から目線」で。スマートに支払うのが一流の人のようです。

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