「コンビニに行けば、おせちのパンフレットが目立つところに置いてあるし、儲(もう)かっているんだなあ」と思われるだろうが、課題もある。正直、お客さんへの認知度はまだ低い。それは「身内販売」という、シャープで問題になった販売方法をアルバイトに課す可能性があるからだ。
某コンビニでアルバイトにクリスマスケーキの販売ノルマを課したことが問題になっているが、1つ3000円の商品とはわけが違う。「販売数を伸ばす」という大義名分は、1つ間違えればとんでもないことになるだろう。それを避けるためにも、コンビニおせちが一般に浸透することが大切なのである。
「コンビニのデザートっておいしくなったよね」と言われるようになって、消費者の間でクリスマスケーキへの期待が広がった。そして、その期待に応えたおいしい商品の提供があったらからこその現在である。
では、おせちはどうか? 前提となるおせちに対する期待感を、コンビニは日常で演出できているのだろうか。この課題をクリアすれば、「コンビニおせち」という地位は安定したものになるだろう。
元コンビニ本部社員、元コンビニオーナーという異色の経歴を持つ。「タフじゃなければコンビニ経営はできない。優しくなければコンビニを経営する資格がない」を目の当たりにしてきた筆者が次に選んだ道は、他では見られないコンビニの表裏を書くこと。記事を書きながら、コンビニに関するコンサルティングをやっています。「コンビニ手稿」
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