「日本人より日本人らしい」DeNAラミレス新監督の“人間力”赤坂8丁目発 スポーツ246(1/4 ページ)

» 2016年02月10日 08時00分 公開
[臼北信行ITmedia]

臼北信行(うすきた・のぶゆき)氏のプロフィール:

 国内プロ野球、メジャーリーグを中心に取材活動を続けているスポーツライター。セ・パ各12球団の主力選手や米国で活躍するメジャーリーガーにこれまで何度も「体当たり」でコメントを引き出し、独自ネタを収集することをモットーとしている。

 野球以外にもサッカーや格闘技、アマチュアスポーツを含めさまざまなジャンルのスポーツ取材歴があり、WBC(2006年第1回から2013年第3回まで全大会)やサッカーW杯(1998年・フランス、2002年・日韓共催、2006年・ドイツ)、五輪(2004年アテネ、2008年北京)など数々の国際大会の取材現場へも頻繁に足を運んでいる。


 プロ野球の12球団がキャンプインし、10日が経過した。注目すべきトピックスはいろいろあるが、その中で興味をそそられるトピックスの1つが横浜DeNAベイスターズの新指揮官に就任したアレックス・ラミレス監督の手腕だ。10年連続Bクラスに沈んでいる低迷チームの再建に乗り出し、沖縄・宜野湾で行われている春季キャンプで初日から精力的に動き回っている。

 前任の中畑清監督のもとでは若手育成が実を結びつつあったが、残念ながら成績には反映されなかった。それを十二分に意識しているラミレス監督は「(3位以内に入っての)CS(クライマックスシリーズ)進出だけではなく、優勝することが大切」と頂点しか眼中にないことを強調している。

 昨季のようにシーズン途中までリーグ首位に立ちながらも佳境に近づくにつれ、息切れしてしまうようでは何の意味もない。だからこそ、この春季キャンプでチーム力を激変させることによって好不調の波なく安定した強さを身につけ、最後に笑えるような結果を残さねばならない――。新指揮官は、そう口を酸っぱくしながらチームの面々に徹底して言い聞かせている。

 ラミレス監督の力量は未知数だ。しかしながらこれまで見聞きしてきた彼の類まれな勤勉さから察するに、うまくフィットすればベイスターズを大きく変えることができる指揮官であると確信している。その理由はアレックス・ラミレスという人物が現役時代から「ベネズエラ人でありながらも日本人より日本人らしい魂を持っている」とチームスタッフや周りの選手ら多くの関係者たちの間で評判を集めていることにある。

横浜DeNAベイスターズ監督に就任したアレックス・ラミレス氏(出典:横浜DeNAベイスターズのFacebookページ)
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