コンビニに“宝の山”が眠っている? マルチコピー機を使ったビジネスが面白いコンビニ探偵! 調査報告書(4/5 ページ)

» 2016年03月11日 08時00分 公開
[川乃もりやITmedia]

便利になるほど従業員の負担は増える一方で……

 このように、コンビニのマルチコピー機が便利になった一方で、かつてのオーナーとして気になるのは店舗側の対応の負担だ。

 どのコンビニでも、コピー機の利用は基本的にセルフサービスだ。単にコピーするだけだったころは、従業員の対応はインク切れや紙づまり程度でさほど問題はなかったが、もう「ただのコピー機」ではなくなった今、用途が複雑化したことで、セルフサービスの域を超えているように感じている。

 例えば、マルチコピー機のサービスの1つにチケットの発券がある。一度手順を覚えれば決して難しいことではない。だが、チケットを買いに来たお客さんの中には数年に一度、あるいは一生に一度あるかないかの人もいる。そういうお客さんが来たときには、どうしても従業員が手伝うことになる。

 「〇〇のチケットが欲しいんですけど……」
 「ネットや新聞で見たんだけど……」

 お客さんが発券コードなどをきちんと用意していれば従業員側も大きな負担にはならないのだが、取り扱っているコンビニチェーンも、発売時期すら確認していない場合がほとんど。コンビニで発売できると聞いて来たのに、別のコンビニチェーンでしか発券できないチケットだった――なんてことは日常茶飯事だ。

 また、ギャンブル系の新聞を買おうと来店するお客さんの多くはなぜか急いでいる。「〇〇新聞印刷できるって聞いてきたけどどうやるんだよ!」と、荒い口調で従業員に聞いてくる“せっかちな人”が少なくない。

 筆者はギャンブルをやらないので彼らがどうしていつもそんなに焦っているのかは分からないが、残念ながら従業員もマルチコピー機全ての操作方法とコンテンツを把握しているわけではない。コンテンツの幅がココまで広がると、コンビニの従業員も対応し切れなくなってきているのが現状なのだ。

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