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» 2016年09月02日 06時00分 UPDATE

高井尚之が探るヒットの裏側:顧客満足度1位 「リッチモンドホテル」が好調なワケ (1/3)

ジャーナリスト・経営コンサルタントの高井尚之氏が、人気企業・人気商品の裏側を解説する連載。今回は売上高と稼働率を伸ばし続けるビジネスホテル「リッチモンドホテル」を読み解く。

[高井尚之,ITmedia]

高井 尚之(たかい・なおゆき/経済ジャーナリスト・経営コンサルタント)

日本実業出版社の編集者、花王の情報作成部・企画ライターを経て2004年から現職。出版社とメーカーでの組織人経験を生かし、大企業・中小企業の経営者や幹部の取材をし続ける。足で稼いだ企業事例の本音の分析は、講演・セミナーでも好評を博す。

「カフェと日本人」(講談社現代新書)「セシルマクビー 感性の方程式」(日本実業出版社)「『解』は己の中にあり」(講談社)「なぜ『高くても売れる』のか」(文藝春秋)「日本カフェ興亡記」(日本経済新聞出版社)など著書多数。 E-Mail:takai.n.k2@gmail.com


 各地のターミナル駅や空港では家族連れの姿が目立つ時季だが、8月が終わると通常の光景が戻ってくる。家族連れに代わって出張姿のビジネスパーソンも目立つはずだ。

 近年は公共交通機関の高速化や距離の延伸で日帰り出張も増えたが、宿泊出張の味方といえばビジネスホテルだ。経費節減もあって「1泊1万円以内」の規程を設ける会社も多く、価格訴求や価値訴求で各ホテルがしのぎを削る。その中で今回は、各種調査で高評価を受けている「リッチモンドホテル」(1988年オープン)の活動を紹介し、同社の顧客戦略を考えたい。

photo リッチモンドホテル名古屋新幹線口の外観

 「何かが突出しているというより、全体的な快適性が優れているのでリッチモンドホテルを選びました」

 先日、札幌市内の同ホテルに宿泊した取引先社員の感想だ。この人は、前職でビジネスホテル業界に長年勤務していたので、出張時のホテル選びには一家言を持っている。

 各種の調査結果でも同ホテルに対する評価は高い。6月22日に発表された「2016年度 JCSI(日本版顧客満足度指数)調査」(公益財団法人日本生産性本部)では、ビジネスホテル部門で顧客満足1位となった。

 また、「2015年 日本ホテル宿泊客満足度調査」(JDパワーアジアパシフィック)でも、「1泊9000〜1万5000円未満部門」において1位を獲得。2016年の調査結果はまだ発表されていないが、同調査でリッチモンドホテルは2006〜2013年まで8年連続1位に輝いている(2014年は2位)。

 売上高や客室稼働率も好調で、右肩上がりとなっている。なぜ、これほど同ホテルは好調なのか。運営するアールエヌティーホテルズの社長を2011年から務める成田鉄政氏に聞いた。

photo 売上高推移
photo 客室稼働率
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