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» 2017年01月17日 06時00分 UPDATE

そして私は起業した:ビズリーチ社長が明かす創業秘話 (1/3)

金融業界、プロ野球界、人材業界――と、さまざまな領域で活動をしてきた異色の経歴の持つ起業家、南壮一郎氏――。会員制転職サイトを運営するビズリーチを立ち上げるまでにどんな苦労があったのか。創業秘話と今後の展望を聞いた。

[鈴木亮平,ITmedia]

 管理職や専門職の人材に特化した会員制転職サイトを運営するビズリーチ――。2009年に数人で事業をスタートさせて以来、約7年間で会員数78万人、利用企業5700社と急成長を遂げ、従業員数も750人を超えた。最近はテレビCMでの露出も多く、知名度も急速に高まっている。

 この事業を立ち上げたのが、ビズリーチの南壮一郎社長である。金融業界、プロ野球界、人材業界――と異色の経歴の持つ彼だが、どのような経緯でいまの事業を作り上げていったのだろうか。また、事業が軌道に乗るまでにどんな苦労があったのか、今後はどんなサービスを立ち上げるのか。南社長に創業秘話と今後の展望を聞いた。

photo ビズリーチの創業者、南壮一郎氏

創業のきっかけは楽天野球団と転職活動

南: 私はもともと人材業界に関心があったわけではなく、それより先に「テクノロジーで世の中を変える仕事がしたい」という意識がありました。そのきっかけは、前職の楽天野球団にあります。

 もともとは金融業界で働いていたのですが、ちょうどスポーツに関わる仕事がしたいと思っていたときに新球団ができるというニュースが飛び込んできました。私はすぐに転職を決断して、2004年に楽天野球団の立ち上げメンバーとして参加させていただくことになったのです。

 球団運営では、親会社がIT企業だったこともあり、ITを活用した集客を実践していました。例えば、設立当初の「東北楽天ゴールデンイーグルス」はなかなか試合に勝てなかったこともあり、シーズンの後半になると観客が入らず、とても集客に苦労していました。そこで、当時地元の新聞で告知していた「予告先発」を、球団会員に対してメルマガで告知するという新たな手法に挑戦したところ、動員客数を大幅に増やすことに成功し、消化試合でもほぼ満員にすることができたのです。

 もちろん今では当たり前の手法ですが、当時の私からしてみれば「テクノロジーはすごい」という感動体験があったわけです(笑)。これから間違いなく、テクノロジーによる大変革が起こるのだと思いましたね。

 また、三木谷社長をはじめ、多くの優秀な先輩たちが新しい事業を作って世の中を動かす姿を近くで見てきましたので、その影響が大きかったと思います。そして、いつか自分も「テクノロジーで世の中や業界の歴史にインパクトを与える仕事をやってみたい」と考えるようになったのです。

 ただ、起業するつもりはなく、3年後に楽天野球団を辞めてからはITの仕事を学ぶために転職活動していました。しかし、その転職活用を通じて感じたある疑問が、結果として起業を決意することにつながりました。その疑問とは……。

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