ロボットが従業員として働くホテル「変なホテル」の2号施設「変なホテル舞浜 東京ベイ」が3月15日、千葉県浦安市富士見にオープンした。同ホテルを運営する旅行大手エイチ・アイ・エス(HIS)のグループ会社、HISホテルホールディングスは「『変なホテル』ならではのエンターテインメント性を武器に、東京ディズニーリゾートに訪れた観光客を取り込みたい」としている。
新ホテルでは、140体のロボットと7人のスタッフで100室を運営する。窓ふきロボットやコミュニケーションロボット、水槽を泳ぐ魚ロボットなど、新たに9種類のロボットを投入した。
フロントには多言語対応(日本語、英語、中国語、韓国語)の恐竜型ロボットを設置。タッチパネル上で行うチェックイン・チェックアウトの手順をロボットが案内する。
全ての客室に設置された人工知能(AI)搭載のコミュニケーションロボット「Tapia」は、ユーザーの声を認識し、空調や照明の調整、テレビのチャンネル切り替えなどをサポートしてくれるほか、簡単な会話も楽しむことができる。
7人のスタッフは現状のロボットでは対応できない「緊急事態への対応」「ベットメイク」「清掃状況の確認」などの業務を担うが、最終的には全ての業務を自動化させるとしている。
エイチ・アイ・エスの澤田秀雄会長は「『変なホテル』は、それぞれの立地に合わせたコンセプトで展開していく。2号施設は、ディズニーリーゾートに訪れたユーザーにホテルでも楽しんでもらうため、フロントに魚ロボットを投入するなどエンターテインメイン性を追求した」と説明。
「『変なホテル』の『変』は変化を意味している。ロボットの進化と共にホテルも変わっていき、最終的には世界一生産性の高いホテルに育てていきたい」(澤田会長)
変なホテルは2015年7月に、長崎のテーマパーク「ハウステンボス」内で1号棟をオープン。ロボットが受付業務を行い、ロボットアームで荷物を預かるなど、ロボット活用による業務効率化を推進している。2016年11月には「初めてロボットがスタッフとして働いたホテル」としてギネス世界記録に認定された。
今後は海外でも出店を加速させ、5年以内に100棟以上を展開する計画だ。
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