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» 2017年04月14日 16時13分 UPDATE

「自動運転」の誤解:日産「プロパイロット」使用中に事故 国交省、注意呼び掛け

日産の「プロパイロット」を使用中、誤った認識によりブレーキをかけなかった結果、追突事故が起きていたことが分かった。国交省は、現在実用化されている「自動運転」機能は完全な自動運転ではないとして強く注意を呼び掛けている。

[ITmedia]

 国土交通省は4月14日、日産自動車の「プロパイロット」を使用中の車がブレーキをかけなかった結果、前の車に追突する事故が起きていたことを明らかにした。「現在実用化されている『自動運転』機能は完全な自動運転ではない」として強く注意を呼び掛け、日本自動車工業会など業界団体に対し販売時の説明を徹底するよう求めた。

photo 「プロパイロット」を搭載可能な新型「セレナ」

 同省によると、事故は昨年11月、千葉県八千代市で、日産製の試乗車を運転中に起きた。

 試乗車がプロパイロットを使用して走行中、ドライバーが前方に停止している車を認識していたにもかかわらず、「自動車販売店員の誤った認識に基づく指示」により、ブレーキをかけなかった。その結果、走行環境の影響から衝突被害軽減ブレーキが作動せず、停止車に追突。停止車に乗っていた2人が負傷したという。

 プロパイロットは、日産が昨年8月に発売した新型「セレナ」に採用。アクセル、ブレーキ、ステアリングの動作を自動で制御し、高速道路での渋滞や長時間の巡航時にドライバーの負担を軽減する機能だ。

 ただ、「自動運転」のイメージが先走りし、ドライバーが何もしなくてもよいという誤解を招いているという指摘もある。国交省は「現在実用化されている『自動運転』機能は、運転者が責任を持って安全運転を行うことを前提とした『運転支援技術』であり、運転者に代わって車が自律的に安全運転を行う、完全な自動運転ではない」と指摘する。

photo プロパイロットは自動運転技術の「レベル2」に相当し、完全自動運転ではなく、責任はあくまでドライバーにある=国交省の資料より

 国交省はプロパイロットについて、あくまで運転者が安全運転することを前提に、車線や車間距離の維持、衝突被害軽減ブレーキなどを行う機能に過ぎないとしている。

 天候や周囲の状況によっては適切に作動しない場合もあり、「運転者が使用中に注意を怠たることは、極めて危険。万が一事故が発生した場合には原則として運転者がその責任を負うことになる」と警告。「運転者は機能の限界や注意点を正しく理解し、機能を過信せず、責任を持って安全運転を行う必要がある」と強く注意を呼び掛けている。

 国交省と警察庁は、自工会など関係団体に対し、販売店員が機能の限界や注意点を正しく理解した上で、車の販売時などにユーザーに十分に説明するように要請した。

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