穴場だと思う街はどっち? 北千住VS. 赤羽2駅を比較(3/4 ページ)

» 2017年07月03日 08時00分 公開
[小林拓矢ITmedia]

目的地の北千住、通過駅の赤羽

 北千住駅と赤羽駅では、暮らしやすさの面ではあまり変わらない。1Kの家賃相場を見てみると、北千住駅が7.18万円、赤羽駅が7.47万円と、ほぼ互角であった(2017年6月、ホームズ調べ)。

 治安面から見てみると刑法犯認知件数は足立区が6937件に対し、北区は3377件なので、北区のほうが治安がいいとも言える(平成27年、警視庁HPより)。しかし、乗降人員数は圧倒的に北千住駅のほうが上であり、複数の路線が乗り入れている点から、暮らしの面では北千住駅に軍配が上がった。

 一方、商業施設の充実ぶりは、それぞれに違いはあるものの、日々の生活面を優先すると、赤羽に軍配が上がる。

 次に駅の立地を見てみる。北千住駅は、以降の北側に大きな街が少ない、という点が最大の特徴だ。東武スカイツリーラインは、北側に北千住以上に発展した街はなく、常磐線に松戸と柏があるだけである。となると、商業地として目立つ街が南側の上野くらいしかなく、その上野も、上野東京ラインの開通などで年々利用者が減少している現状を考えると、北千住は今後、さらに人を引き寄せる可能性がある。

 上野駅にいたっては、乗降人員は約61万人(2015年度)と、北千住駅よりも少ないのである。これは相対的に少ない数字ではないのだが、上野駅はアメ横や上野松坂屋など、歴史ある商業地があり、上野動物園や美術館などの観光地を有しているものの、都心ターミナル駅や大宮駅ほどの乗降人員数はないのだ。

 一方、赤羽駅の場合、北側には川口、浦和、大宮と大規模な駅と街が多くひかえる。川口にはそごう、浦和には2007年にパルコが開店し、大宮にはマルイ、ルミネ、そごう、タカシマヤといった、有名どころの百貨店、ファッションビルが集結しており、大宮駅の乗降人員数は約63万人(2015年度)と、埼玉随一を誇る。

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