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» 2017年08月11日 08時20分 UPDATE

赤坂8丁目発 スポーツ246:働かない松坂と契約延長しても、球団が一儲けできる背景 (3/4)

[臼北信行,ITmedia]

ソフトバンクの広告戦略

松坂のグッズはいまでもよく売れているという

 「野球ファンはあくまでもワン・オブ・ゼムだ。小さな世界の枠組みを見るより、大きな視野を広げることが大事。つまり野球ファン以外の層はプロ野球の選手をほとんどしらなくても、松坂大輔の名前ならば知っている人が多い。

 そういう人たちは松坂が活躍していようが、していまいが関心はなく、別にどうでもいい。だからメディアで『ソフトバンク・松坂大輔』の文字を見れば『ああ、ソフトバンクって松坂が所属しているんだね』という具合に各々の脳裏にインプットされる。

 それは日本だけの話ではない。松坂はメジャーリーグでプレーしていたことで、過去の実績に基づいて米メディアに取り上げられるケースも少なくない。そうなれば『ダイスケ・マツザカ』のプロフィールとして『ソフトバンク ホークス』が加えられる。つまり米国を含めた世界にソフトバンクの名が発信できる。この広告効果は計り知れない」

 ちなみに親会社と球団が「ソフトバンク・松坂大輔」のメディア露出による広告効果について、試算したところ「軽く30億円以上になる」との見込み額が計上されたという話もある。もしこの試算に大幅な狂いがなければ、たとえ松坂の契約内容が4年20億円でも球団と親会社は不良債権に悩まされることなく十分に回収が可能。実質上のもうけまで手にできる。

 それだけではない。球団関係者によれば「実を言えば、大輔のグッズ売り上げがかなり大きい」とのことで、ホークス側から嬉しい悲鳴が上がっているのだ。まったく活躍していないのにホークス公式の松坂グッズが売れるというのもやや理解に苦しむ。

 しかしながらこのへんにも「落ちぶれても松坂大輔」のファン心理があって、徐々にその数は減りつつあるも根強く怪物復活を待ち望む人たちの中にはまだまだ松坂グッズに手を差し伸べる現象が見られるというのだ。球団側からは「球団グッズの中でも大輔関連は間違いなくトップクラスに入る」との声も耳に入ってくることを考えれば、まだまだ松坂人気は捨てたものではない。

 親会社であるソフトバンクの広告戦略に大きなプラス要素を生み出す上、高いグッズ収入も見込めるとあれば、たとえ“ノースロー”でも松坂との契約延長はソフトバンクにとっても球団にとっても「十分なウマみがある」と言えるのかもしれない。

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