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» 2017年12月04日 10時00分 公開

自由な発想を持とう! YKK AP「未来窓」を指揮する東克紀氏の仕事の流儀【後編】

YKK APが推進する新しい窓のカタチである「未来窓」プロジェクト。この推進役である経営企画室 事業開発部長の東克紀氏は入社以来、型破りな行動で社内の組織や仕事の進め方を変えてきたという。

[PR/ITmedia]
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顧客のホンネを知ることで得たものとは?

 これまで見たこともないような新しい窓として、世間から注目を集めているYKK APの「未来窓」プロジェクトと、そのプロトタイプである「Window with Intelligence」。概要については前編でお伝えした。

 これらの仕掛け人である経営企画室 事業開発部長の東克紀氏がYKK APに入社して最初に任されたのは商品開発である。「デザインに興味があり、建築系の学部を専攻していたこともあって、建物に関する何らかのモノづくりに携わりたかったのです」と、志望が叶った配属である。

 商品に対するこだわりが強い東氏は入社早々から型破りだった。例えば当時、担当していたエクステリア建材では切断したアルミ形材の両端をプラスチック製カバーで覆う方式が主流だったが、「材質の違いから、それでは見た目がどうにも美しくなかったのです」(東氏、以下同様)。そこでカバーをなくす構造を発案し、最終的には商品化にまでこぎ着けた。その過程では特許もいくつか取得している。

東氏が開発に携わったエクステリア関連商品 東氏が開発に携わったエクステリア商品(当時)

 さらに、東氏は商品を開発するだけではあきたらず、自分が作った商品がどのように顧客の元で使われているのか、顧客のホンネを知りたかった。

 そこで商品開発部門にいながらも、「作ったものを自ら売りに行きたい」とたっての希望から、セールスエンジニアとして、営業スタッフと行動を共にするようになったのだ。それまで、前面に出て顧客とコミュニケーションをとるような商品開発担当は極めて珍しかったのである。

 「製品の不備を指摘されるのは、開発者であれば誰でも嫌で怖い。しかし、私としては、自分の製品がどう評価されているかをとにかく知りたかった。評価は改善のヒントになりますし、ちょっとした雑談から、社内に閉じこもってはつかみにくい世間のトレンドも察知できます。自己満足で終わることだけは何としても避けたかったのです」

 たくさんの顧客から寄せられた意見が妥当だと判断すれば、仕事が増えるのも顧みず、設計も積極的に見直した。こうした東氏の取り組みは、セールスエンジニアの体制強化につながったことからも、社内で一定の評価を得たと見ていいだろう。

 また、東氏はセールスエンジニアの仕事を通じて、次のような大きな教訓を得たのだという。

 「組織を動かす力は、一社員の行動よりも社外の声の方がはるかに大きい。だからこそ、お客様をはじめとした社外の声に耳を傾け、かつ準備を怠らないことが、組織人として自身の考えを通し、かつチャンスをモノにする一番の近道になるわけです」

自由な発想こそ“今”を打開する原動力

 その後、社内選抜社員による経営陣への提言を行なうプロジェクトや、営業力強化プロジェクトなどを経験した後、裁量が他部署より格段に大きな現職に就いた東氏。「仕事の円滑化のため、以前よりはるかに気を配るようになりました」と微笑む同氏の別名は、「自由人」として社内に広く知られるところだ。

YKK AP 経営企画室 事業開発部長の東克紀氏。背景は、YKK AP ショールーム新宿に展示されている「Window with Intelligence」。屋外の気象情報も表示され、窓を眺めながら天気予報や、紫外線・花粉情報なども知ることができる YKK AP 経営企画室 事業開発部長の東克紀氏。背景は、YKK AP ショールーム新宿に展示されている「Window with Intelligence」。屋外の気象情報も表示され、窓を眺めながら天気予報や、紫外線・花粉情報なども知ることができる

 自由人たるゆえんは、商品開発担当でありながら営業とともに顧客提案に乗り出したり、完成した商品しか一般展示しなかった同社のこれまでの慣習を打ち破り、プロトタイプの未来窓を公開したりといったところからも垣間見ることができるだろう。

 「失敗を考えたことはほとんどありません。組織の壁なども意識したことはないです。たとえ問題があっても、乗り越えればいいだけの話です。嫌なことがあっても、すぐ忘れる性格ですし(笑)」と語る東氏。そんな同氏はリーダーとして「部下の育成」をどう考えているのだろうか。

 常に次の3つを心掛けて部下に接しているという。1つ目は、多くの社外の人とつながりを持たせること、2つ目は、考えを“カタ”にはめないこと、3つ目は、部下にできる限り多様な経験を積ませることだ。特に人のつながりという点では、東氏自身、商品開発時代から数多くの人に出会い、コミュニケーションを取ってきた。その中で彼らが抱える課題などを共有してもらうことで、新しい発想やアイデアが生まれるきっかけになっているのだという。

 「思い付いたアイデアを世の中で通用させるには、多くのケースで何らかの軌道修正が必要になります。そこで確実に言えるのは、過去の蓄積が問題克服において大きな力となるということ。だから若い人にこそ、外部の人と接して多くの意見も取り入れながら、自制することなく自由に声を上げてほしいのです」

 Window with Intelligenceには、こうした東氏の願いも込められており、出来上がったモノを見ることで、窓に対する考えも若手を中心として徐々に、しかし着実に変わりつつあるという。

世の中をザワザワさせる

 未来窓プロジェクトでは来年度には新たな試作品の発表を予定している。「自社の社員がほしいと思わないような商品は売れるわけがない」というのが東氏の持論であるが、来年度に発表予定の新たなプロトタイプは、「間違いなく、そう思ってもらえるはず」と自信をのぞかせる。すでに先行提案している企業からの受注も獲得済みということで、ますます期待が高まる。その詳細は残念ながら今は明かせないが、東氏曰く、「世の中をザワザワさせる製品」なのだそう。ヒントは次のコメントだ。

 「周辺技術の革新が進むことで、遠い将来には壁自体が窓になってもおかしくありません。そうなれば、窓の概念とともに、工法、さらに建築業界のあり方も大きく変わる可能性があるのです」

 東氏の挑戦を通じ、YKK APは今後どんな窓を生み出すことで、建物や我々の生活、さらに社会を変革することになるのだろうか。

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