日本ハムはどうする? 中田と清宮が同じポジション問題赤坂8丁目発 スポーツ246(3/4 ページ)

» 2017年11月24日 14時06分 公開
[臼北信行ITmedia]

清宮が一人前になるまで

 それでも中田は屈辱の大幅ダウン額を受け入れてサイン。一時移籍へ傾きかけていた気持ちを封印して悩みに悩んだ挙句、チーム残留の道を選んだ。というよりも、自分に関心を示していた他球団がことごとく撤退して「八方ふさがりになってしまったから」という理由のほうが正解かもしれない。球界関係者は次のように言う。

 「中田の本命とささやかれていた阪神は『現時点では割に合わない』として撤退したようだ。中田の今季年俸は推定で2億8000万円。チームで上位3位以内に入るAランク扱いだから、FAで獲得する球団はルール上で年俸の80%か人的保障(28人のプロテクト枠から外れた選手を1人獲得できる)に加えて年俸の50%を日本ハムに支払わなければいけない。今季体たらくだった中田を多大な出費をしてまで獲得するに値しないと踏んだ。阪神だけでなくオリックスも、そういう結論に至ったと聞く」

 しかしながら、どうも阪神は中田獲得を完全にあきらめたわけではなさそうだ。金本知憲監督は中田と同郷で広島出身。昔から球団の垣根を越えて「深い関係」にある。「中田が誰にも文句を言われない成績を来季残せば、金本監督の進言によって再び阪神が獲得に向けて動き出す」と見る向きは少なくない。 

 日本ハムとしても中田には「清宮が一人前になるまで」の残留であれば、考え方によってはむしろ好都合であろう。

 中田は風貌こそコワモテで破天荒なイメージがどうしても強いが、こと野球に取り組む姿勢はストイックといわれている。何しろ侍ジャパンでもクリーンアップを張って、主砲の筒香(嘉智外野手=横浜DeNAベイスターズ)からも尊敬されていた。

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