清宮の体調はイマイチなのに、日本ハムが一軍にこだわる事情赤坂8丁目発 スポーツ246(1/4 ページ)

» 2018年03月16日 07時56分 公開
[臼北信行ITmedia]
清宮フィーバーはどうなる?

 早くも清宮フィーバーが風前の灯だ。

 北海道日本ハムファイターズのドラフト1位ルーキー、清宮幸太郎内野手が限局性腹膜炎を患い、東京都内の病院に3月12日夜から入院していたが、15日に退院し、一時帰宅した。清宮は2月の沖縄キャンプ中も急性胃腸炎でダウンしており、腹部の不調を訴えたのはこれで2度目。ここまでオープン戦7試合に出場して、19打席連続無安打。バットからいまだ快音が響かないなか、コンディションを崩しての戦線離脱を強いられたことで大幅に調整が遅れている。

 当面は千葉・鎌ケ谷の寮で治療に専念する見込み。チーム再合流の時期は19日以降の週明けにあらためて判断されることになった。これから急ピッチで仕上げたとしても残り2週間余りとなった開幕に間に合わせることは至難の業だ。

 それどころか、心身ともに疲労困憊(こんぱい)でボロボロの18歳を再び一軍へ帯同させ、プレッシャーを与え続ければ逆にパンクしてしまう危険性も十分あると言える。「2度あることは……」と考えれば、それこそ3度目となる腹部の不調などコンディション悪化を繰り返す心配も脳裏をよぎる。

 限局性腹膜炎や急性胃腸炎が発症した原因についてはハッキリしていないが、日本ハム入団当初から清宮が重圧に苦しめられ続け、それが引き金になった可能性は否定できない。早実でプレーしていた高校時代は、自身のバットが湿ってチームを甲子園に導けずとも世間やメディアは比較的暖かい眼差しを向けてくれていた。

 しかしプロの世界は違う。「開幕一軍入りへ照準」「開幕スタメン奪取だ」などと各メディアに連日のように騒ぎ立てられながらも、結果が出なくなると必然的に風当たりは段々と厳しくなっていく。アマチュアと違って自分のプレーが対価に結びつく世界なのだから、それは当然のことだ。

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