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電話やメールでのコミュニケーションが不要になる日は近い“いま”が分かるビジネス塾(1/3 ページ)

» 2018年05月10日 06時30分 公開
[加谷珪一ITmedia]

 AI(人工知能)社会の前段階として、各種ツールを使った業務の自動化や効率化に注目が集まっている。多くは、チャット(対話システム)を使ったり、SNSを応用して社内のコミュニケーションをシンプルにしたりという単純なものだが、その効果は計りしれない。近い将来、電話はほぼ消滅し、電子メールでのやり取りも激減している可能性がある。

アポイントの調整を会話形式で自動化

 最近、若年層の間でチャットボット(自動対話システム)を使った日程調整ツールがちょっとした話題になっている。

 チャットボットは、主にテキストを通じて会話を自動的に行うシステムで、一部の企業が顧客対応業務などに活用している。読者の中にもWebサイトでユーザー登録する際に「お名前は?」「住所を入力してください」などと会話形式でやり取りするタイプのものを見掛けたことがあるかと思うが、これを行っているのがチャットボットである。

ビジネスシーンでもチャットボットの活用方法が広がっている ビジネスシーンでもチャットボットの活用方法が広がっている

 これまでチャットボットは、主に不特定多数の人を相手にするカスタマーサポートの業務で使われていたが、最近では個人の仕事を想定したサービスも登場している。

 例えば、レグルステクノロジーズが提供する日程調整ツール「オートーク」はグーグルカレンダーなどと連携し、他人との日程調整を自動化するツールである。機能は非常にシンプルで、Webサイト上でメールの登録を行い、自身が使っているカレンダー(グーグルカレンダーとアウトルックカレンダーに対応)を連携させるだけですぐに使えるようになる。

 ランチや打ち合わせの予定などアポイントを確定したい内容を選択して、システムで提示される候補日を確認したら、表示されたURLを相手に送るだけでよい。

 URLを送られた相手がサイトにアクセスすると、サイト上で「お世話になっております」「○○のパーソナルアシスタントとして代理で日程調整をさせていただきます」などチャットボットが話し掛けてくるので、相手も会話形式で情報を入力すればそれで日程調整は終了である。

 相手が入力を完了すると、カレンダーには、その予定が自動的に入力されており、後はカレンダーに従って行動するだけでよい。

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